インドネシア、7-9月期成長5.2% 10月PMIは54.0と2年半ぶり高水準
インドネシアのPrasasti Center for Policy Studiesが2026年11月4日、7-9月期成長率5.2%と製造業PMIが54.0に達したとする経済分析を公表した。
Prasasti Center for Policy Studies(政策研究シンクタンク)は2026年11月4日、インドネシア経済に関する分析を公表した。2026年7-9月期の成長率は前年同期比5.2%と推計され、通年見通しは5.2〜5.4%とした。上限の5.4%は国家予算(APBN)の目標値と一致する。目標達成には10-12月期に5.5%の成長が必要だが、前年同期(2025年10-12月期)の成長率が5.39%と高水準だったため比較のハードルが高い。製造業のS&PグローバルPMIは9月の52.4から10月は54.0に上昇し、2024年3月以来、2011年の調査開始後で最も高い水準となった。製造業の輸出は9月に前年同月比16.78%増加した。
Adhi N Saputro研究部長は、7-9月期の製造業輸出拡大は主にパーム油派生品とエレクトロニクス製品によるものだと述べ、その効果は10-12月期に本格的に表れると指摘した。小売販売は7-9月期に実質1.3%増にとどまり、国内投資実行額は7.5%減少した。インドネシア産原油の価格は1-9月平均で1バレル92米ドル(約1万円)と、国家予算の前提である70米ドル(約1万円)を上回って推移した。インドネシア中央銀行は2026年に政策金利を累計100ベーシスポイント引き上げ、5.75%とした。為替は1ドル(約158円)=1万8000ルピア(約157円)の水準で、10月のインフレ率にはガソリンを中心とする輸送費が0.59ポイント寄与した。元中央銀行総裁のBurhanuddin Abdullah氏(Prasastiアドバイザリーボードメンバー)は、金利は成長促進策ではなく信認の錨になっており、早すぎる緩和はルピアへの圧力を招き成長への代償がより大きくなると述べた。Piter Abdullah上級エコノミストは、財政・金融とも余地が限られる中では、支出の大きさではなく政策の確実性が成長の原動力になると述べた。
背景
外国資本は製造業への投資を始めているが、国内投資家は様子見を続けている。製造業PMIは2024年3月以来の高水準に達した一方、経常収支赤字は2026年4-6月期に拡大した。インドネシア中央銀行は2026年を通じて政策金利を引き上げてきた。コメの減産と森林火災の影響は10-12月期に本格化すると見込まれている。
日本企業への含意
パーム油派生品とエレクトロニクスが輸出拡大をけん引しており、同分野のサプライチェーンに関わる日本企業には商機がある一方、原油高と政策金利上昇はインドネシア拠点の製造コストを押し上げる可能性がある。国内投資実行額の減少は現地市場の先行き不透明感を示しており、進出・拡張計画では政策の確実性やルピア相場の動向を注視する必要がある。
本記事の円換算は当日のレート(10000IDR=87.28円 / 1000VND=6.16円 / 1THB=4.71円 / 1PHP=2.49円 / 1MYR=38.96円 / 1SGD=123.85円 / 1USD=158.38円)によります。
出典
本記事は上記1社の報道にもとづきます。

