インドネシア、高金利預金比率36.06%に上昇 LPSが警戒強化
インドネシア預金保険機構(LPS)は2026年11月4日、保証金利を上回る高金利預金の比率が同年9月に総預金の36.06%に達したと発表し、銀行間の金利競争への警戒を強めた。
LPSのアンギト・アビマニュ総裁は11月4日、財政システム安定化委員会(KSSK)の記者会見で、銀行間の預金獲得競争が2026年9月に激化したと明らかにした。保証金利を上回る高金利で預け入れられた預金は同月時点で3791.34兆ルピア(約33兆914億円)に達し、総預金に占める比率は36.06%となった。8月の34%から上昇した。LPSはKSSKと連携し、保証金利を上回る預金の比率や金利水準がさらに拡大しないよう体制を強化する方針を示した。
LPSが定める預金保証金利は、市中銀行のルピア建て預金で3.75%、外貨建て預金で2%、地方銀行(BPR/BPRS)のルピア建て預金で6.25%。この水準は2026年10月1日から2027年1月31日まで適用される。保証金利を上回る金利が付く預金は、額面が2億ルピア(約175万円)の保証上限を下回っていても保証対象外となる。市場金利はルピア建て・外貨建てともに9月から10月にかけて4ベーシスポイント上昇した。同期間の第三者資金(DPK)は前年比8.22%増、融資は同13.26%増加した。アビマニュ総裁は「資金調達競争と個別銀行への影響を注視している」と述べた。
背景
銀行間の預金金利競争は2026年9月に激化し、保証金利を上回る高金利預金の比率が8月の34%から9月には36.06%へと上昇した。LPSは保証対象口座の90%以上を全額保証する基準を維持しており、高金利預金の拡大が保証制度の健全性に影響しうるとみて監視を強めている。
日本企業への含意
インドネシアに進出する日系金融機関にとって、預金獲得競争の激化は資金調達コストの上昇につながる可能性がある。保証金利を超える金利を提示する預金商品は預金保険の対象外となるため、現地法人や駐在員が預金先を選ぶ際は保証金利水準を確認する必要がある。今後、規制強化や金利基準の見直しが行われる可能性もあり、現地の金融規制動向を継続的に把握することが求められる。
本記事の円換算は当日のレート(10000IDR=87.28円 / 1000VND=6.14円 / 1THB=4.69円 / 1PHP=2.50円 / 1MYR=38.84円 / 1SGD=123.62円 / 1USD=158.40円)によります。
出典
本記事は上記1社の報道にもとづきます。

