インドネシア政府、ナビレ金鉱275haの採掘権をアンタムへ移管検討
インドネシア政府はパプア州ナビレ県の金鉱採掘許可を無許可伐採を理由に取り消し、国営鉱山アンタムに管理を委ねる方針を示した。
インドネシア政府は2026年10月12日、パプア・テンガ州ナビレ県ディストリック・マキミにある金鉱の採掘許可(IUP)をPT Kristalin Ekalestari(クリスタリン・エカレスタリ)から取り消した。森林地域取締タスクフォース(Satgas PKH)の現地調査で、同社が森林利用許可(PPKH)を取得せずに許可区域の内外で採掘を行っていたことが判明したため。投資・鉱業省(旧投資調整庁BKPM)は、エネルギー鉱物資源省(ESDM)の申請とSatgas PKHの勧告を受けて取り消しを決定した。国営鉱山アンタム(ANTM)はこの鉱区の管理を担う用意があると表明した。
取消対象の鉱区は面積275.36ヘクタール。取消決定は投資・鉱業省/BKPM(外資の投資許認可と誘致を担うインドネシアの政府機関)長官決定第20261012号、国防相兼Satgas PKH統括の勧告は第2070号として発出された。国防相スジャフリ・シャムスディン氏は2026年10月22日にナビレを視察し、無許可採掘の取り締まりを指示した。アンタムのウィスヌ・ダナンディ・ハリャント企業秘書役は「政府がアンタムに管理権限を与えるなら、その信頼に応える用意がある」と述べた。ブルハヌディン検事総長は「この鉱区は国営企業アンタムに委ね、投資家だけでなく操業者としても機能させ、国が国民の繁栄のために管理すべきだ」と述べた。
背景
クリスタリン・エカレスタリは同鉱区で金採掘事業を続けていたが、Satgas PKHの現地検証により、許可区域の内外で森林利用許可(PPKH)を取得せずに森林を開いていたことが確認された。これを受け、国防相スジャフリ・シャムスディン氏が2026年10月22日にナビレを視察し、無許可採掘の取り締まりを進めた。Satgas PKHの勧告とエネルギー鉱物資源省の申請を踏まえ、投資・鉱業相が同年10月12日に許可取り消しを決定した。
日本企業への含意
資源国での採掘権取消と国営企業への管理移管は、現地企業と合弁・取引関係にある日本企業にとって、相手先の許認可状況や森林利用許可の有無を事前に精査する重要性を高める。鉱区の管理主体が国営企業に変わる場合、既存の供給契約や投資計画の見直しが必要になる可能性がある。
本記事の円換算は当日のレート(10000IDR=87.28円 / 1000VND=6.14円 / 1THB=4.69円 / 1PHP=2.50円 / 1MYR=38.84円 / 1SGD=123.62円 / 1USD=158.40円)によります。
出典
本記事は上記1社の報道にもとづきます。

