インドネシア石炭大手BYAN、株式30.25%をJhonlin社に売却契約変更
インドネシア石炭最大手BYANの創業者Low Tuck Kwong氏が、保有株式30.25%をPT Jhonlin Baratamaに売却する契約を2026年10月6日に変更し、譲渡株式数を拡大したと発表した。
インドネシアの石炭最大手PT Bayan Resources Tbk(BYAN)の創業者で筆頭株主のLow Tuck Kwong氏は、保有するBYAN株式30.25%をPT Jhonlin Baratama(インドネシアの実業家Haji Isam氏傘下の企業)に売却する条件付き株式売買契約を2026年10月1日に締結した。BYAN経営陣は10月6日、この契約内容を変更したと発表し、取引完了後にHaji Isam氏が取得する普通株数を当初の100億株から100億8408万8370株に拡大すると明らかにした。差分は8409万株にあたる。取引は条件充足を前提としており、完了時期は明示されていない。
BYANの2025年度売上高は34.3億ドル(約5380億3922万円)、ルピア換算で57.52兆ルピア(約4994億円)に達した。Forbes Asiaによるとロー氏の資産総額は104億ドル(約1兆6314億円)でインドネシア長者番付3位とされる。2024年8月28日には娘のElaine Low氏(シンガポール国籍)に22%にあたる73億3333万700株を寄付しており、当時の評価額は100.85兆ルピア(約8756億円)だった。元商務相Muhammad Lutfi氏は10月21日に株式譲渡問題についてコメントした。
背景
Low氏はシンガポール生まれで1972年にインドネシアへ移住し建設業を興した後、1992年にインドネシア国籍を取得した。1997年11月、Haji Asri氏が所有していたPT Gunungbayan Pratamacoal(GBP)を取得したことがBayanグループの出発点で、2004年にBYANを設立、2008年にインドネシア証券取引所(BEI)に上場した。2011年と2018年にはKangaroo Resourcesの株式を段階的に取得し事業を拡大した。2024年8月には娘のElaine Low氏(シンガポール国籍)へ22%の株式を寄付したことが、外国人による石炭企業株式保有という論点を生んだ。
日本企業への含意
日本の商社や電力会社がBYANから石炭を調達している場合、筆頭株主の交代は供給契約や経営方針の継続性に影響する可能性がある。株式譲渡を巡っては創業の経緯に関わる親族の主張も報じられており、資本提携や出資を検討する企業は取引の法的リスクを確認する必要がある。インドネシア資源権益への関与を持つ企業は、支配株主変更に伴うガバナンス体制の変化を注視する必要がある。
本記事の円換算は当日のレート(10000IDR=86.83円 / 1000VND=6.07円 / 1THB=4.65円 / 1PHP=2.46円 / 1MYR=38.39円 / 1SGD=122.71円 / 1USD=156.86円)によります。
出典
本記事は上記1社の報道にもとづきます。

