フィリピン、ペソ1ドル63.47ペソに上昇 株価は0.99%安
フィリピンで2026年11月4日、ペソが1ドル(約158円)63.47ペソ(約158円)まで上昇した一方、株価指数PSEiは0.99%下落し5624.17で引けた。
フィリピンの外国為替市場で11月4日、ペソは前週金曜終値の1ドル63.74ペソ(約159円)から27センタボ上昇し、63.47ペソで取引を終えた。始値は63.5ペソ(約158円)、取引中の高安は63.445〜63.55ペソ(約159円)で推移した。一方、フィリピン証券取引所(PSE)の株価指数PSEiは午後の売りで朝方の上げ幅を失い、56.39ポイント(0.99%)安の5624.17で引けた。全銘柄指数も0.58%下落した。売買代金は48億9000万ペソ(約122億514万円)、外国人投資家の売り越しは2億5878万ペソ(約6億4590万円)だった。
業種別では、サービス部門が2.71%、鉱業・石油部門が1.51%、工業部門が0.87%、不動産部門が0.3%、金融部門が0.02%それぞれ下落した一方、持ち株会社部門は0.22%上昇した。個別銘柄では、ICT(国際コンテナターミナルサービス)が3.28%安と指数構成銘柄で最大の下落率を記録し、逆にサンミゲルが1.62%高、セミララ・マイニング(SMPC)が1.12%高、SMインベストメンツが1.11%高となった。リザール商業銀行のミカエル・リカフォート首席エコノミストは、原油相場の急落が自国通貨の支えになったと述べた。フィリピン中央銀行(BSP)はエリ・レモロナ総裁が、ペソ下落が行き過ぎればインフレに影響するため介入すると説明した。レイエス・タカンドン社のジョナサン・ラベラス上級顧問は、米中間選挙を控えたドル安と原油安を背景に、ドル・ペソ相場は63.30〜63.70ペソ(約159円)圏で推移すると予想した。MUFGはBSPが追加利上げに踏み切るとみて年末のペソ水準を63〜63.8ペソ(約159円)と見込む一方、原油高や米金利高への感応度からペソ安リスクが残ると指摘した。フィルストックスのジャペット・タンティアンコ調査部長は、米国によるイラン・ケシム島攻撃疑惑を受けた原油高が同日の取引の重しになったと述べた。
背景
ペソは10月27日に64.17ペソ(約160円)まで下落していたが、諸聖人の日の休場明けに回復した。ブレント原油は10月30日の1バレル118米ドル(約2万円)から106米ドル(約2万円)水準まで急落し、ペソ安圧力が和らいだ。BSPの金融政策委員会は既に政策金利を0.5%引き上げて5.5%としている。9月のインフレ率は7.2%で、11月4日時点では7.6%程度となる今年最高水準の10月インフレ率発表を木曜日に控え、投資家は米中間選挙とあわせて慎重な姿勢を見せていた。
日本企業への含意
フィリピンに生産・販売拠点を持つ日本企業にとって、ペソ相場が1ドル63〜64ペソ(約160円)台で振れる局面が続くため、現地法人の決済や部材調達コストの為替ヘッジ見直しが必要になる。原油価格の急変動がペソとインフレ率双方に波及する構造のため、エネルギー関連費用の見通しにも注意が必要になる。また10月インフレ率発表や米中間選挙を控えた株式市場の変動は、現地上場企業との取引・投資判断のタイミングに影響しうる。
本記事の円換算は当日のレート(10000IDR=87.28円 / 1000VND=6.14円 / 1THB=4.69円 / 1PHP=2.50円 / 1MYR=38.84円 / 1SGD=123.62円 / 1USD=158.40円)によります。
出典
本記事は上記1社の報道にもとづきます。

