10月30日(金) 現地報道と公的統計から、日本のビジネスパーソンに有益な情報をピックアップしています
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フィリピン中銀、10月物価上昇率7.1〜8.1%と予測

フィリピン中央銀行は10月30日、10月の総合インフレ率が7.1〜8.1%になるとの予測を発表した。

フィリピン中央銀行(BSP)は10月30日、10月の総合インフレ率が前年比7.1〜8.1%になるとの予測を公表した。燃料・電気・交通運賃の上昇が物価を押し上げる一方、供給環境の改善による米・野菜・肉・魚など主要農産物の価格下落が一部を相殺するとした。実現すればインフレ率は3%の目標を8カ月連続で上回ることになる。9月は7.2%と4月と並ぶ高水準を記録しており、前年同月(2025年10月)の1.7%からは大幅な上昇となる。フィリピン統計局(PSA)は11月5日に10月の正式な物価指数を発表する予定。

電力料金では、マニラ首都圏などに電力を供給するマニラ電力(Meralco)が10月、1キロワット時あたり31.91センターボ引き上げ、9月の14.7424ペソ(約36円)から15.0615ペソ(約37円)とした。2カ月ぶりの値上げで、月200キロワット時を使う世帯の電気代は64ペソ(約158円)増える。燃料は、ガソリンが1リットルあたり1.11ペソ(約3円)下落、軽油も0.52ペソ(約1円)下落した一方、灯油は4.57ペソ(約11円)上昇。10月末時点のマニラ首都圏周辺の店頭価格は、ガソリンが1リットル75.1〜101.1ペソ(約185〜250円)、軽油が88〜102.5ペソ(約217〜253円)、灯油が116〜145.34ペソ(約286〜359円)で、いずれも開戦前の1リットル50〜60ペソ(約123〜148円)台から大きく上昇している。米価は、地場産レギュラー精米が10月前半に1キロ49.79ペソ(約123円)と前年の40.2ペソ(約99円)から23.86%上昇、上級精米も56.22ペソ(約139円)と前年の47.3ペソ(約117円)から18.86%上昇した。ただし前月比ではそれぞれ0.42%、0.46%下落しており、価格は高止まりしつつもやや落ち着きつつある。公共交通の運賃は陸上交通免許規制委員会(LTFRB)の認可により9月28日に値上げが発効している。

背景

フィリピンのインフレ率は直近7カ月にわたりBSPの目標である3%を上回る状態が続いており、9月は7.2%と4月の水準に並ぶ高さを記録した。2025年通年のインフレ率は1.7%にとどまっていたが、2026年に入り燃料や電力、米などの価格上昇が重なり急激に悪化した。BSPは2026年通年の平均インフレ率を6.1%と見込んでいる。中東情勢の展開が国内の物価・景気見通しに与える影響についても注視を続けるとしている。

日本企業への含意

フィリピンで事業を展開する日本企業にとって、電気代・燃料費・運送コストの上昇は製造業や物流業のコスト構造に直結する。インフレが目標を大きく上回る状態が続けば、BSPが金融引き締めを維持・強化する可能性があり、現地通貨建て調達コストや消費者の購買力に影響が出る可能性がある。駐在員の生活費や現地従業員の賃金交渉にも波及しうるため、人件費計画の見直しが必要になる局面がある。

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本記事の円換算は当日のレート(10000IDR=86.86円 / 1000VND=6.11円 / 1THB=4.68円 / 1PHP=2.47円 / 1MYR=38.73円 / 1SGD=123.18円 / 1USD=157.90円)によります。

出典

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