マレーシア、経済回廊の雇用目標71%減 2027年は4.3万人に
マレーシア経済省は2027年の経済回廊雇用創出目標を前年比71%減の4万3000人に引き下げたことを下院委員会審議で明らかにした。
マレーシア経済省のアクマル・ナシル大臣は10月9日公表の予算見積もりで、経済回廊の雇用創出目標が2026年の15万100人から2027年には4万3000人へと71%減少したことを示した。一方で実現投資額の目標は2026年の910億リンギ(約3兆5343億円)から2027年は940億リンギ(約3兆6508億円)へと増加を見込む。ジョホール州(マレーシア南部、シンガポールに隣接)やサバ州など複数の経済回廊が対象で、クバンパス、ランカウイ、ラントーパンジャン選出の下院議員が急激な雇用目標の落差について質問した。
ケダ州のラバー・シティ(投資誘致区域)では9月時点で5社の投資家から合計33億4400万リンギ(約1298億7416万円)の投資表明があり、さらに3社の潜在投資家が4億5000万リンギ(約174億7709万円)規模で交渉中とされる。サバ州への開発予算は2026年の8710万リンギ(約33億8279万円)から2027年は1億7485万リンギ(約67億9082万円)へと100.7%増加し、セパンガー港拡張に1億5000万リンギ(約58億2570万円)、コタキナバル工業団地への道路改修に985万リンギ(約3億8255万円)を充てる。13の州開発公社による38件の事業には合計2億3660万リンギ(約91億8906万円)を配分し、内訳はクランタン州7事業に5750万リンギ(約22億3318万円)、ケダ州5事業に5250万リンギ(約20億3899万円)、パハン州6事業に3430万リンギ(約13億3214万円)、ペラ州2事業に1800万リンギ(約6億9908万円)。セランゴール州には中小ブミプトラ(マレー系先住民)企業支援に577万リンギ(約2億2410万円)が提案されている。アクマル・ナシル経済相は、技術集約型のプロジェクトは自動化を進めるため雇用者数は少なくなる一方、熟練・準熟練労働者の需要は高まると説明した。
背景
クバンパス、ランカウイ、ラントーパンジャン選出の下院議員らが、経済回廊の雇用創出目標の急激な落差について委員会審議で取り上げたことが、今回の数字が公になった経緯となっている。
日本企業への含意
投資額目標が増加する一方で雇用目標が大幅に減ることから、マレーシアに進出する日本企業は自動化・省人化投資を前提とした事業計画が求められる可能性がある。製造業では熟練・準熟練人材の確保が課題となり、サバ州の港湾・道路インフラ整備は物流拠点としての活用余地を広げる可能性がある。
本記事の円換算は当日のレート(10000IDR=87.28円 / 1000VND=6.14円 / 1THB=4.69円 / 1PHP=2.50円 / 1MYR=38.84円 / 1SGD=123.62円 / 1USD=158.40円)によります。
出典
本記事は上記1社の報道にもとづきます。

