フィリピンデジタル経済420億ドル、今年15%成長へ
Google・Temasek Holdings・Bainの共同調査で、フィリピンのデジタル経済は2026年に420億ドル(約6兆6319億円)に達し、前年比15%成長すると予測された。
Google、Temasek Holdings(本報告書の共同作成者)、Bain & Company(本報告書の共同作成者)は2026年11月3日、共同報告書「e-Conomy SEA」を公表した。フィリピンのデジタル経済の流通総額(GMV)は2026年に420億ドル(約6兆6319億円)に達し、前年比15%の成長が見込まれると発表した。2025年のGMVは360億ドル(約5兆6845億円)で前年比17%成長していた。報告書は2030年までに770億ドル(約12兆1585億円)、2035年までに1570億ドル(約24兆7908億円)に拡大すると予測した。分野別では電子商取引が280億ドル(約4兆4213億円)、オンラインメディアが60億ドル(約9474億円)、オンライン旅行が40億ドル(約6316億円)、配車・フードデリバリーが30億ドル(約4737億円)を占める見通しとなっている。
デジタル決済の総取引額は今年1940億ドル(約30兆6332億円)(約30兆6332億円、前年比23%増)に達し、2030年に3600億ドル(約56兆8451億円)、2035年には6230億ドル(約98兆3736億円)まで拡大すると見込む。デジタル融資の貸付残高は70億ドル(約1兆1053億円)、デジタル保険の年換算保険料・保険料収入は1.1億ドル(約173億6934万円)に上る。生成AI(GenAI)は就労人口の53%、フィリピン人4200万人が利用し、年間の問い合わせ件数は550億件、利用の80%が消費者向けアプリに関連する。Google PhilippinesのPrecious Palacios責任者は、就労人口の半数以上がAIを業務効率化に活用し始めたと述べた。Bainのパートナー、Charles Benedict Aquino氏は、今後は散発的な利用から日常業務への定着が課題になると述べた。
背景
デジタル経済のGDP寄与度は2025年に9.8%となり、フィリピン統計局(PSA)が2018年に指標の算出を始めて以来最低の水準だった。情報通信技術省(DICT)は2028年までにこの比率を12.5%に引き上げる目標を掲げている。
日本企業への含意
フィリピンでは決済・融資・保険のデジタル化が加速し、2030年代に向けて市場規模が倍増する見通しで、日本の金融機関やフィンテック企業には現地パートナーとの連携機会が広がる。また就労人口の過半数が生成AIを業務に使い始めている点は、日本企業が現地法人や取引先とのやり取りでAIツールの導入・運用方針を見直す必要性を示している。
本記事の円換算は当日のレート(10000IDR=87.05円 / 1000VND=6.13円 / 1THB=4.68円 / 1PHP=2.49円 / 1MYR=38.79円 / 1SGD=123.46円 / 1USD=157.90円)によります。
出典
本記事は上記1社の報道にもとづきます。

