シンガポール転売住宅価格、3四半期連続0.1%下落 2014年以来
シンガポール住宅開発庁(HDB)は10月29日、2026年第3四半期の転売住宅価格指数が前期比0.1%下落し、3四半期連続の下落は2014年以来初めてと発表した。
HDBは10月29日、2026年第3四半期(7~9月)の転売住宅価格指数を公表した。前期比0.1%下落し、3四半期連続の下落となった。これは2014年以来初めて。タウン別の中央値価格も開示し、直近3カ月の売却が20戸以上あったタウンのみを対象とした。中央部地域とマリンパレードは取引件数不足のため除外された。価格動向はタウンごとに大きく異なり、アンモキオの4ルーム住宅の中央値は62万シンガポールドル(約7640万円)で前年同期比2.65%上昇した一方、ウッドランズの3ルーム住宅は前年同期比17.36%下落し、下落率は全タウン中最大だった。逆にゲイランの4ルーム住宅は18.08%上昇し、上昇率で最大となった。
HDBは2026年11月、ベドック、ゲイラン、センバワン、テンガー、トアパヨ、イシュンの6タウンで新規BTO(建設前予約販売)住宅7960戸を公表する予定。2026年上半期にはBTO住宅1万2000戸を供給済みで、2月には予約済み住宅放出(SBF)4320戸を追加した。2026年通年ではシンガポール国民向けに計2万4000戸のBTO住宅を提供する計画。HDBは2025~2027年の3年間で計5万5000戸の供給目標を掲げており、達成には来年だけで1万5000戸を着工する必要がある。交通面では、ジュロン・リージョン線のMRT(シンガポールの都市鉄道)が2028年末までに最初の2段階で17駅を開業予定で、さらに7駅を追加する計画。
背景
HDBの転売価格指数は住宅市場全体の動向を示す一方、タウンごとの価格差は大きい。今回、中央部地域とマリンパレードは直近3カ月の取引件数が基準(20戸以上)に届かず、データ集計から除外された。
日本企業への含意
日本企業にとって直接の規制影響は小さいが、シンガポール駐在員の住宅費相場を把握する材料になる。タウンによる価格差が拡大しているため、駐在員の住宅手当設定やオフィス立地選定では、ジュロン・リージョン線延伸など交通インフラ整備が進む地域の将来的な資産価値を考慮する余地がある。また、BTO供給拡大は中長期的に転売価格の上昇圧力を抑える可能性があり、住宅コスト計画の見直しに役立つ。
本記事の円換算は当日のレート(10000IDR=87.00円 / 1000VND=6.12円 / 1THB=4.68円 / 1PHP=2.47円 / 1MYR=38.61円 / 1SGD=123.23円 / 1USD=157.90円)によります。
出典
本記事は上記1社の報道にもとづきます。

