JS-SEZ投資承認888億リンギ、雇用2.9万人見込む
ジョホール・シンガポール経済特区(JS-SEZ)で2025年1月から2026年6月までに888.3億リンギ(約3兆4453億円)の投資が承認されたと発表された。
シンガポールとマレーシアが共同運営するジョホール・シンガポール経済特区(JS-SEZ)で、2025年1月から2026年6月までの承認投資額が888.3億リンギ(S$280.4億、約3兆4453億円)に達したことが、両国閣僚級会合で明らかになった。11月2日、シンガポールのガーデンズ・バイ・ザ・ベイで両国の高官級会合とジョホール・シンガポール協力閣僚委員会(JSCMC)の初会合が開かれた。JSCMCは従来の「イスカンダル・マレーシア合同閣僚委員会(JMCIM)」に代わる新組織で、JS-SEZの運営を担う。会合ではシンガポールのチー・ホンタット国家開発相、マレーシアのアクマル・ナスルラ経済相、ジョホール州のオン・ハフィズ・ガジ州首相らが出席し、投資誘致や越境インフラ整備の進捗を確認した。
承認投資のうち実際に実行された割合は45%にとどまる。承認案件に伴う潜在的な雇用創出数は2万8755人とされるが、実行済み案件に紐づく雇用は1万2796人にとどまり、投資額と雇用の両面で実行ベースはまだ半分に満たない水準にある。チー国家開発相は「JS-SEZ発足以来、非常に良い進展があった」「これはまだ始まりに過ぎない」と述べ、投資家や企業の強い関心は両国・両地域の連携強化の成果だと語った。アクマル経済相は「青写真(マスタープラン)が整えば2027年にさらに勢いが増す」との見通しを示した。JS-SEZのマスタープランは12月にマレーシアで開かれる首脳リトリート(今回で13回目)で公表予定で、共同投資フォーラムは2027年第1四半期に予定されている。
背景
JS-SEZの協定は2025年1月に署名された。運営体制はこれまでのJMCIMからJSCMCへ移行し、2025年のJMCIM最終会合後に変更が発表された。両国間ではシンガポールとジョホールを結ぶ越境タクシーサービスが2025年12月に拡充されるなど、人の移動を円滑にする取り組みも進められてきた。
日本企業への含意
日本企業にとって、JS-SEZは製造業や物流拠点の立地先としてマレーシア・ジョホール州への投資メリットが拡大する可能性がある。ただし承認投資の実行率がまだ45%にとどまる点は、インフラ整備や制度運用の実務面で時間を要することを示しており、進出を検討する企業は2027年公表予定のマスタープランや越境交通インフラ(RTS Linkなど)の稼働状況を見極めて投資判断する必要がある。
本記事の円換算は当日のレート(10000IDR=87.05円 / 1000VND=6.13円 / 1THB=4.68円 / 1PHP=2.49円 / 1MYR=38.79円 / 1SGD=123.46円 / 1USD=157.90円)によります。
出典
本記事は上記1社の報道にもとづきます。

