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インドネシア成長率5.45%でも「時限爆弾」、NYT報道にMSCI協議

米NYTがインドネシア経済を「時限爆弾」と報じ、ハルタルト経済調整相が成長率5.45%などで反論、MSCIは市場格下げの協議を開始した。

米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)は2026年10月19日、インドネシア経済を「時限爆弾」と評する report を掲載した。政府発表の経済成長率と実際の現場の状況に乖離があるとの懸念を指摘した内容とみられる。これに対しアイルランガ・ハルタルト経済調整相は21日、インドネシア経済のファンダメンタルズは堅調だと反論。成長率5.45%はG20の中でも最高水準で、世界平均の3%を上回るとした。また物価上昇率は約3%で他国より低く、外貨準備高は輸入5カ月分に相当する水準で安定していると述べた。一方、株価指数算出会社のMSCIは先週木曜、インドネシアの市場格付けを引き下げるかどうかの協議を開始した。

若年失業率は17%、中間層人口はピーク時から19%減少したとされる。IT学位を持つ28歳のノブリ・プトラ氏はオンラインバイクタクシー運転手として、ジャカルタ特別州の2026年最低賃金572万9876ルピア(約5万円)を下回る月収400万ルピア(約4万円)未満しか得られていないと語った。21歳のムハマド・ファジャル氏は職業高校卒業後3年間で100社に応募したが採用されず、路上で物を売って生計を立てている。52歳の講師クット・エリカ・アナンダ・ファティマ氏の月収は約1400万ルピア(約12万円)という。元インドネシア国際銀行チーフエコノミストのフェリー・ラトゥヒヒン氏は、1997年当時誰もスハルト政権崩壊を予測していなかったとし、現政権でも同様の事態が起こり得ると述べた。Rayliant社のフィリップ・ウール氏は、こうしたリスクはインドネシアに限定されたものだと語った。

背景

インドネシアは10年前、通貨下落やハイパーインフレに苦しむ他の新興国と比べ、安定した信頼できる投資先とみなされていた。2025年8月にはオンラインバイクタクシー運転手アファン・クルニアワン氏が警察車両にひかれて死亡し、失業率や物価上昇への不満とあいまって大規模な抗議デモが発生した。2024年7月の調査では、中間層の縮小と抗議活動の頻度増加との相関が指摘されている。

日本企業への含意

インドネシアに進出する日本企業にとって、中間層の縮小と若年失業率の高止まりは消費市場の先行きに影響し得る。MSCIの格付け協議の結果次第では、海外投資家の資金流入が変化し、現地法人の資金調達環境や株式市場での評価に波及する可能性がある。政府発表の成長率と現場の実感の乖離が指摘されている点を踏まえ、現地の雇用・消費動向を独自に把握する必要が高まる。

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本記事の円換算は当日のレート(10000IDR=87.92円 / 1000VND=6.12円 / 1THB=4.70円 / 1PHP=2.51円 / 1MYR=38.74円 / 1SGD=123.78円 / 1USD=158.23円)によります。

出典

本記事は上記1社の報道にもとづきます。

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