タイ民間投資9月21.6%増、20年ぶり高水準 観光客は3200万人に下方修正
タイ中央銀行は9月の民間投資が前月比21.6%増と20年ぶりの伸びを記録した一方、2026年の訪タイ客数予測を3200万人に下方修正したと発表した。
タイ中央銀行(ธปท.)は2026年9月および第3四半期の経済動向を発表した。民間投資は9月に前月比21.6%増となり、同行が20年以上統計を取る中で最高の伸びを記録した。これを受け2026年通年の民間投資成長率見通しを13%に、2027年を7〜8%に上方修正した。一方、2026年の訪タイ外国人客数見通しは従来予想から100万人少ない3200万人に下方修正した。輸出(金除く)は前月比3.7%増、輸入(金除く)は13.6%増だった。
9月の訪タイ外国人客数は前月比6.3%減の200万人で、マレーシア人客は39%減少した。10月1〜24日も前月同期比26.8%減、うち中国人客は7%減少。パラニー・スッサシー中銀マクロ経済局長は、中国人客が全体の10〜13%を占め、国慶節期間はプラスだったが安全注意情報の発令後は約25%減少したと述べ、マレーシア人客減少は南部3県の治安不安が主因で政府の信頼回復策が必要とも指摘した。2025年通年の訪タイ客数は3300万人、2027年は3450万人を見込む。9月の物価上昇率は2.82%、民間消費は前月比2.2%減少した。
背景
民間投資の急増は、タイ投資委員会(BOI)の認可を得た人工知能(AI)やデータセンター関連プロジェクトが世界的な投資拡大の流れに乗り、順次現地での投資を進めていることが背景にある。観光客減少は南部3県での治安不安に伴う安全注意情報の発令が影響しているとされる。
日本企業への含意
AIやデータセンター関連で対タイ投資を検討する日本企業にとって、BOI(税優遇などで外資を誘致するタイの政府機関)の投資奨励策を背景とした成長継続は進出の追い風となる。一方、観光関連事業を展開する企業は、中国・マレーシアからの訪タイ客数が治安情勢や安全情報の発令により変動しやすい点を踏まえ、需要予測やリスク管理を見直す必要がある。
本記事の円換算は当日のレート(10000IDR=86.86円 / 1000VND=6.11円 / 1THB=4.68円 / 1PHP=2.47円 / 1MYR=38.73円 / 1SGD=123.18円 / 1USD=157.90円)によります。

