フィリピンのGCash上場、終値6.27ペソ 初値6.60ペソ下回る
フィリピンのフィンテック大手GCashが新規株式公開(IPO)でフィリピン証券取引所に上場し、終値は6.27ペソ(約15円)となった。
GCash(親会社Mynt Inc.)は2026年10月下旬、フィリピン証券取引所(PSE)に新規株式公開(IPO)を通じて上場した。公開価格は1株6.60ペソ(約16円)で取引を開始したが、終値は6.27ペソ(約15円)に下落した。GCashは月間利用者数4150万人を抱えるフィリピン最大級のフィンテック企業で、今期上半期の売上高は432億7000万ペソ(約1065億9395万円)、純利益は108億2000万ペソ(約266億5464万円)だった。
公開価格の6.60ペソ(約16円)は上限価格10ペソ(約25円)から34%の値引きとなった。米国拠点のアナリスト、エリック・フラド氏は「価格は目に見えるが、価値は見極める必要がある」と述べた。証券会社F. Yap Securities Inc.は、初期の価格下支えが薄れた後も公開価格を維持できるかを注視すべきだとし、下回れば証券取引所が期待するMynt経由のIPOパイプラインへの投資意欲に影響すると指摘した。同社はさらに「(相場を)素通りしただけで市場を押し上げなかった」とも評した。
背景
GCashのIPOは公開価格が上限価格から34%割安に設定された。フィリピン証券取引所は親会社Myntを通じたGCashの上場を機に、同取引所でのIPO案件の活性化を期待していた。
日本企業への含意
フィリピンのデジタル決済市場で4150万人の利用基盤を持つGCashの上場は、同市場への参入や提携を検討する日本の決済・金融サービス企業にとって競合動向を測る材料になる。株価が公開価格を下回る展開は現地IPO市場の投資家心理の弱さを示しており、今後フィリピンでの新規上場や出資を検討する企業は、価格安定期後の値動きを注視する必要がある。
本記事の円換算は当日のレート(10000IDR=86.82円 / 1000VND=6.09円 / 1THB=4.66円 / 1PHP=2.46円 / 1MYR=38.51円 / 1SGD=122.94円 / 1USD=157.43円)によります。
出典
本記事は上記1社の報道にもとづきます。

