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ベトナムFDI、1~10月54.85億ドルで2009年以来最高

ベトナム財務省傘下の統計局は2026年1~10月のFDI登録額が54.85億ドル(約8688億4207万円)に達し、前年同期比74%増で2009年以来の高水準になったと発表した。

ベトナム財務省傘下の統計局は11月4日、2026年1~10月累計のFDI登録額が54.85億ドル(約8688億4207万円)となり、前年同期比74%増、2009年以来最高の水準に達したと発表した。増加の主因は新規登録資本で、307億ドル(約4兆8630億円)と前年同期の2.2倍に膨らんだ一方、新規プロジェクト件数の伸びは4.7%にとどまった。実行済み(開発済み)のFDI資本は加工製造業が全体の80%を占め、登録資本ほどの伸びではないものの、過去5年の同期間で最高水準となった。

月次で見ると、新規登録資本は10月単月で15億ドル(約2376億円)、直前の9月は75億ドル(約1兆1880億円)だった。10月の登録資本全体は45億ドル(約7128億円)で、前年同月の30億ドル(約4752億円)を上回り、調整資本(増資)も前年同月の2.5倍に伸びた。輸出面ではFDI企業が10か月間の商品輸出額の81.2%を占める。一方、米国の対ベトナム輸入品平均関税は8月末時点で7.1%だが、悪いシナリオでは12%まで上昇し得るとミラエアセット証券ベトナムが警告しており、知的財産権分野の通商法301条調査結果は11月29日に公表予定となっている。アグリバンク証券は、FDI急増は国際投資家のベトナムへの信頼を反映し、資金もハイテク・大規模プロジェクトに集中するなど質が改善していると指摘。DSC証券は、政府が加工・委託加工向けFDI誘致を引き続き優先する政策を取るため、ベトナムは今後もこの分野の投資先として魅力を保つとの見方を示した。

背景

新規登録資本は3月と9月に集中し、この2か月だけで10か月間の新規資本の約半分を占めた。また出資・株式取得額の半分以上は、外国投資家が国内企業の既存株式を買い取るもので、定款資本の増加を伴わない。ベトナムのFDI誘致政策は、技術移転や国内部品調達率(ローカライゼーション率)の向上を伴うプロジェクトを優先する方向にシフトしている。

日本企業への含意

加工製造業への投資集中とFDI企業による輸出依存の高さ(81.2%)は、同分野に進出済みの日本企業にとってサプライチェーンの競争激化を意味する。米国の対ベトナム関税が7.1%から最大12%へ上昇し得る点、および11月29日に知財分野の調査結果が公表される点は、ベトナム生産品を米国市場に輸出する日本企業の採算に影響し得るため、関税動向の継続的な監視が必要になる。また政策が技術移転・ローカライゼーション重視へ転換していることから、単純な加工委託型の投資よりも、現地部品調達や技術供与を伴う事業設計が求められる可能性がある。

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本記事の円換算は当日のレート(10000IDR=87.28円 / 1000VND=6.14円 / 1THB=4.69円 / 1PHP=2.50円 / 1MYR=38.84円 / 1SGD=123.62円 / 1USD=158.40円)によります。

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