シンガポール上場審査一本化 2027年1月施行、処理期間6〜8週間に
シンガポール取引所の規制部門SGX RegCoが2027年1月4日、上場審査の受付窓口を一本化し、目論見書と上場申請を単一の電子ポータルで受け付ける新制度を導入する。
SGX RegCo(シンガポール取引所の規制部門)は、メインボードおよびGlobal Listing Board(GLB、企業価値20億米ドル以上の企業がSGXとNASDAQに同時上場できる制度)への上場を目指す発行体について、上場書類の審査を一本化すると発表した。2026年11月3日の発表によれば、発行体は目論見書と上場申請を単一の電子提出ポータルを通じてSGX RegCoに提出する仕組みに変わる。従来から存在する上場助言委員会(LAC)は廃止される。新制度は2027年1月4日から適用される。
GLBの対象となるのは企業価値20億米ドル(約2469億1358万円)以上の企業で、SGXとNASDAQへの同時上場を単一の開示書類で行える仕組み。完全な申請書類の処理目標期間は最短6週間、最長8週間とされた。制度見直しに先立ち2025年11月29日に終了した意見公募では、法律事務所や引受証券会社から支持する声が寄せられた。SGX RegCoのTan Boon Gin最高経営責任者は、シンガポールの投資家の目が肥え、より質の高い情報にアクセスできるようになったほか、株式投資がより世界的になっているとし、制度・役割の進化が必要だと述べた。Kennedys Lawのディレクター、Robson Lee氏は、より多く・より良い発行体を呼び込めるかは上場後のバリュエーションと流動性次第だと指摘した。SAC CapitalのTan Kian Tiong最高執行責任者は、シンガポールの資本市場をより利用しやすく効率的にする前向きで実用的な一歩だと評価した。
背景
2025年11月29日に終了した1カ月間の意見公募を経て、審査プロセスを簡素化しシンガポールでの上場を増やすことを狙う見直しグループが提言をまとめた。従来、上場を目指す発行体はまずSGX RegCoに上場適格性について協議した上で、別途シンガポール金融管理局(MAS)に上場書類を提出して審査を受ける必要があり、手続きが長期化していた。
日本企業への含意
GLBを通じたSGXとNASDAQへの同時上場は、企業価値20億米ドル(約3158億610万円)規模の成長企業にとって資金調達と知名度向上の選択肢を広げる。日本のスタートアップや大企業の子会社がアジア太平洋地域での上場や二重上場を検討する際、処理期間が6〜8週間に短縮される点は意思決定のタイミングを見直す材料になる。一方で上場後の株価や流動性が上場先選定の決め手になる点は変わらず、日本企業も上場後の投資家対応体制を事前に整える必要がある。
本記事の円換算は当日のレート(10000IDR=87.05円 / 1000VND=6.13円 / 1THB=4.68円 / 1PHP=2.49円 / 1MYR=38.79円 / 1SGD=123.46円 / 1USD=157.90円)によります。
出典
本記事は上記1社の報道にもとづきます。

