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シンガポール、定年65歳・再雇用70歳へ 2029年施行

シンガポール政府は2029年1月1日から法定定年を65歳、再雇用年齢を70歳に引き上げると発表した。労使政三者ワーキンググループの提言を受けた措置。

シンガポール政府は、2025年7月に設置された「高齢者雇用に関する労使政ワーキンググループ」の提言を受け、2029年1月1日から法定定年を65歳、再雇用年齢を70歳に引き上げると発表した。同ワーキンググループには人材開発省(MOM)、全国労働組合会議(NTUC)、シンガポール経営者連盟(SNEF)が参加し、1000以上の関係者への聞き取りを経て、柔軟な働き方制度の導入や職務再設計を支援する新プログラム事務局の設置、高齢労働者向け所得控除の拡充、雇用支援給付金の見直し、既存の「シニア雇用クレジット」を新制度「再雇用クレジット」に置き換えることなど6項目の提言をまとめ、政府が全て受け入れた。

2024年時点で、50〜64歳のフルタイム常勤者のうち、フレックスタイム制を提供された割合は85.5%、勤務地の柔軟化は78.7%、業務量調整は74.5%だった。現行のシニア雇用クレジットは、月収4000シンガポールドル(約49万円)未満で60歳以上のシンガポール人を雇う企業に最大7%の賃金補助を行う制度で、2027年末に終了し、2028年から再雇用クレジットに移行する。高齢労働者向け所得控除は、55〜59歳が6000シンガポールドル(約74万円)、60歳以上が8000シンガポールドル(約98万円)まで申請可能になる。従来のパートタイム再雇用助成金は約6万8500人の高齢者と7800の企業を支援してきたが、新たな柔軟勤務プログラムに置き換えられる。ディネシュ・ヴァス・ダッシュ人材開発担当国務相は「働き続けたい高齢者に意味のある選択肢を用意することが重要」と述べ、NT(タイの国営電気通信会社)UCのデズモンド・タン副書記長は「選択、安心、尊厳を高齢労働者に与えることが優先事項だが、それには本人の心構えと責任も伴う」と述べた。

背景

ワーキンググループは2025年7月に設置され、高齢者雇用戦略の見直しを目的とした。シンガポールは2026年7月に定年を64歳、再雇用年齢を69歳にすでに引き上げており、今回はさらなる引き上げとなる。検討にあたっては日本への視察も行われ、公共職業安定所「ハローワーク」や生涯現役支援窓口の仕組みが参考にされた。

日本企業への含意

定年延長と再雇用年齢の引き上げにより、シンガポールで事業を展開する日本企業は人事制度上、65歳以降の雇用継続や柔軟な勤務形態への対応が必要になる。シニア雇用クレジットの終了と再雇用クレジットへの移行に伴い、2028年以降の人件費補助の条件変更を人事・財務部門で確認する必要がある。高齢人材の職務再設計や柔軟勤務の仕組み作りは、人手不足が進む製造業・サービス業の現地法人にとって検討課題となる。

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本記事の円換算は当日のレート(10000IDR=86.83円 / 1000VND=6.07円 / 1THB=4.65円 / 1PHP=2.46円 / 1MYR=38.39円 / 1SGD=122.71円 / 1USD=156.86円)によります。

出典

本記事は上記1社の報道にもとづきます。

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