シンガポールAI求人比率5.1%、2024年から4倍に拡大
求人サイトJobstreetの調査で、シンガポールのAI関連スキルを求める求人の割合が2024年1月の1.3%から2026年8月に5.1%へ拡大したことが分かった。
求人サイトJobstreet(求人サイト運営会社SEEK傘下)は2026年8月、独自指標「Jobstreet AIゲージ」によるシンガポール求人市場のAIスキル需要分析を発表した。AI関連スキルに言及する求人の割合は2024年1月の1.3%から2026年8月には5.1%に拡大した。これはアジア太平洋地域(APAC)の中でも高い水準で、香港の6.6%、タイの5.2%に次ぐ伸びとなった。分野別では、ICT(情報通信技術)関連求人でAI関連用語に言及する割合が2024年8月までの半年間の7.2%から2026年8月までの半年間には21.3%に上昇。広告・芸術・メディア業種でも2024年の2.3%から2026年には10.2%に拡大した。
技術別では、機械学習に言及する求人が2026年8月までの3カ月間で前年同期比93%増加。生成AI関連用語(文章生成、基盤モデル、GPTなど)の言及は同92.5%増、AIエージェント関連用語は2025年8月から2026年8月にかけて460%増と急伸した。AI倫理・ガバナンスに関する言及も前年比132%増加した。SEEKのチーフエコノミスト、ブレア・チャップマン氏は、AIエージェントによる生産性向上への期待から需要が急増する一方、AI活用拡大に伴うリスク管理の専門人材への需要も高まっていると述べた。Jobstreetシンガポールのエスター・リー董事総経理は、機械学習関連求人の93%増はSEEKが展開するAPAC市場の中で最速の伸びだと述べた。
背景
Jobstreet AIゲージは求人広告を分析してAIスキル需要の推移を追跡する指標で、2024年1月以降のトレンドを記録している。2024年時点でAI関連の代表的な職種はデータサイエンティスト、ソフトウェアエンジニア、ソフトウェア開発者だったが、2026年にはAIエンジニア、自動化エンジニア、フルスタックAIエンジニア、AIソリューションエンジニア、データプライバシー・AI信頼責任者など新たな職種が登場した。
日本企業への含意
AI関連人材を求める求人が2年半で約4倍に拡大したことは、シンガポールに拠点を置く日本企業にとって、現地でのAI人材獲得競争が一段と激しくなることを意味する。ICT業界以外でも広告・メディアなど幅広い業種でAIスキルが求められており、日本企業は技術部門に限らず全社的なAIリテラシー向上や、AI倫理・ガバナンスを担う人材の確保を検討する必要がある。
本記事の円換算は当日のレート(10000IDR=86.83円 / 1000VND=6.07円 / 1THB=4.65円 / 1PHP=2.46円 / 1MYR=38.39円 / 1SGD=122.71円 / 1USD=156.86円)によります。
出典
本記事は上記1社の報道にもとづきます。

