シンガポール、AI支援4施策始動 企業24社が先行参加
シンガポール政府は2026年10月27日、企業のAI活用を後押しする新たな4施策を発表した。
シンガポール政府は2026年10月27日、マリーナベイ・サンズでの発表会見で、企業のAI実装と拡大を支援する4つの新施策を公表した。発表したのはガン・キムヨン副首相兼貿易産業相。施策はEnterpriseSG(シンガポール企業育成庁)とA*STAR(科学技術研究庁)が主導する。内容は、意欲的な地場企業向けの「Champions of AI」プログラム、中小企業向けのエージェンティックAI研修、業界横断でAI導入を促す「Catalytic AI Solutions」、素材科学の研究を自動化・加速する「MARVEL-AI」の4本柱。
Champions of AIは24社のコホートから開始し、今後段階的に参加企業を増やす。エージェンティックAI研修は試験運用で既に280の中小企業を支援しており、2026年11月に追加実施、2027年にさらに規模を拡大する。Catalytic AI Solutionsは先進製造業、貿易・物流分野から着手する。MARVEL-AIはRIE2030(シンガポールの5カ年科学技術振興計画、総額約4兆5404億円)から初期資金150万ドル(約1億8471万円)を得て、金属合金・高分子/有機材料・セラミックス・複合材料の4分野を対象とする。ガン副首相は「AIは生産性向上と新製品・新能力の開発機会をもたらす」と述べ、さらに「素材科学・AI・自動化にまたがる人材を育成し、良質な雇用機会を生む」と語った。
背景
これらの施策は、ローレンス・ウォン首相が2026年度予算で発表した先進製造業・金融・医療・コネクティビティの4つの国家AIミッションに続くもの。エージェンティックAI研修は既に試験運用で280の中小企業を支援した実績がある。
日本企業への含意
製造業や物流など先進製造分野で事業を持つ日本企業は、Catalytic AI Solutionsを通じた現地のAI導入支援策を活用できる可能性がある。素材関連メーカーはMARVEL-AIの自動化研究基盤との連携を検討する余地がある。中小規模の現地法人にとっては、エージェンティックAI研修を通じた業務効率化の機会が広がる可能性がある。
本記事の円換算は当日のレート(10000IDR=86.83円 / 1000VND=6.07円 / 1THB=4.65円 / 1PHP=2.46円 / 1MYR=38.39円 / 1SGD=122.71円 / 1USD=156.86円)によります。
出典
本記事は上記1社の報道にもとづきます。

