フィリピン、タマネギ輸入カルテルに17.6億ペソ罰金
フィリピン競争委員会(PCC)はタマネギ輸入をめぐるカルテル行為に対し、約17億6000万ペソ(約44億1055万円)の罰金を科したと発表した。
フィリピン競争委員会(PCC)は、フィリピン競争法違反にあたるカルテル行為を行ったとして、貨物輸送業者1社、冷蔵倉庫業者1社、複数のタマネギ輸入業者、および各社の役員・所有者に対し、総額約17億6000万ペソ(約44億1055万円)という過去最高額の罰金を科したと2026年10月16日に発表した。発端は2023年9月、裁判所の命令に基づく強制捜査で、貨物輸送業者が複数の別会社名義を使って系統的に輸入許可を取得していた実態が判明したことだった。許可を取得した輸入タマネギは冷蔵倉庫施設に集約された後、全国に流通していたとされる。
PCCによると、被処分企業らは2020年から2021年にかけて、赤タマネギと黄タマネギ(または白タマネギ)の輸入承認許可のうち、各社名義を積み上げる形で全体の約50%を支配下に置いていたという。PCCは声明で、複数の法人格にまたがって許可を集積することで、被処分企業らが輸入承認許可のほぼ半分を集団的に支配し、輸入された荷物を冷蔵倉庫施設に回送し、そこから全国に流通させていたと指摘した。この支配構造が2022年の国産タマネギ価格高騰(1キロあたり約800ペソ、約2,005円)につながったとされる。
背景
2023年9月、裁判所命令による強制捜査で、貨物輸送業者が複数の別法人名義を使い組織的に輸入許可を申請していた実態が発覚した。このカルテル的行為が、2022年にタマネギの国内価格が1キロ約800ペソ(約2,005円)まで急騰する一因になったとされる。
日本企業への含意
フィリピンへ農産物や食品を輸出・調達する日本企業は、同国の輸入許可制度が特定業者による寡占状態に陥りやすく、規制当局が競争法違反の摘発を強化している点に留意する必要がある。現地の輸入・流通パートナーを選定する際は、許可取得の経緯や市場シェアの透明性を確認し、カルテル関与のリスクを事前に点検することが望ましい。
本記事の円換算は当日のレート(10000IDR=88.08円 / 1000VND=6.11円 / 1THB=4.71円 / 1PHP=2.51円 / 1MYR=38.71円 / 1SGD=123.23円 / 1USD=158.08円)によります。
出典
本記事は上記1社の報道にもとづきます。

