ベトナム株式市場、FTSEが格上げ 2026年9月21日発効
ベトナムの株式市場がFTSEラッセルによりフロンティア市場からセカンダリー新興国市場へ格上げされ、2026年9月21日付で発効する。JICAはこの格上げを祝福した。
FTSEラッセル(英国の株価指数算出会社。新興国・先進国の市場区分を決める、London Stock Exchange Group傘下)は、ベトナムの株式市場をフロンティア市場からセカンダリー新興国市場へ格上げすると発表した。発効は2026年9月21日。JICA(国際協力機構)はこの決定を祝福するとともに、1992年の日本によるODA再開以降、約25年にわたりベトナムの資本市場整備を政策対話・技術協力・調査・研修を通じて支援してきたと説明した。支援相手はベトナム財務省および証券取引委員会(SSC、ベトナムの証券市場を所管する規制当局)。発表はハノイでの記念行事に合わせて行われた。
FTSEラッセルの市場区分は「先進国」「アドバンスト新興国」「セカンダリー新興国」「フロンティア」の4段階からなり、今回ベトナムはフロンティアから一段階上のセカンダリー新興国に区分される。JICAは2019年から2023年にかけて「ベトナム株式市場の公正性・透明性向上に関する能力強化技術協力プロジェクト」を実施し、2019年施行の証券法の運用を支援した。2024年からはSSCとの後継プロジェクトを2027年までの計画で実施中。JICAベトナム事務所の小林洋介所長は、今回の格上げは関係者の持続的な改革努力と協力の成果だと述べた。大和総研出身のJICAプロジェクトチーフエキスパートである小島一信氏は、ベトナム証券市場は年々著しい進展を遂げており、政府の強い指導のもと今後も改革が続けば持続的な市場成長と国際基準への接近につながると述べた。
背景
JICAは1992年の日本のODA再開以来、ベトナムの資本市場発展を一貫して支援してきた。2019年から2023年の技術協力プロジェクトでは市場監視体制や情報開示基準、投資家保護の強化を進め、同年施行の証券法の実施を後押しした。2024年からは財務省傘下のSSCとの後継プロジェクトが2027年までの予定で進行中であり、今回のFTSEによる格上げはこうした一連の制度整備の延長線上にある。
日本企業への含意
ベトナム市場がセカンダリー新興国に区分されることで、同指数に連動する国際機関投資家の資金流入が増える可能性がある。日本企業にとっては、現地上場企業の資金調達環境改善や市場流動性の向上により、現地法人の資本政策や合弁先の選定、株式市場を通じた資金調達の選択肢が広がる可能性がある。証券・資産運用業界は現地規制動向や投資家保護制度の変化を注視する必要がある。
本記事の円換算は当日のレート(10000IDR=88.02円 / 1000VND=6.08円 / 1THB=4.70円 / 1PHP=2.52円 / 1MYR=38.62円 / 1SGD=123.27円 / 1USD=157.73円)によります。
出典
本記事は上記1社の報道にもとづきます。

