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コクヨ、ベトナムのティエンロン最大65.01%取得へ 280億円投資

日本の文具大手コクヨが、ベトナム最大手文具メーカーのティエンロン・グループを最大65.01%取得する買収計画について、ベトナム国家競争委員会から承認を得た。

日本の文具大手コクヨは、ベトナム最大手文具メーカーのティエンロン・グループを買収する計画について、ベトナム国家競争委員会から独占禁止審査の承認を得た。計画は2段階で進む。まずティエンロン株の46.82%を保有するCTCP投資ティエンロン・アンティン(創業者コ・ザー・ト氏が会長を務める持株会社)を2026年8月までに買収し、続いて2026年10月から11月にかけて最大18.19%の株式を公開買付けする。両段階が完了すれば、コクヨは直接・間接であわせて最大65.01%の株式を握り、株主総会での拒否権を持つことになる。投資総額は280億円(相当)。

買収総額は2段階合計で276億円と見積もられ、1株あたり想定価格は7万2600ドン(約442円)で算出された。ティエンロンは1981年創業のボールペンメーカーで、上場以来一度も赤字を出したことがなく、年間配当性向は20%から30%で推移してきた。2025年12月期の純収益は4173億ドン(約25億4105万円)、総資産は3568億ドン(約21億7265万円)。2026年上半期の純収益は2353億ドン(約14億3280万円)で前年同期比15%増。同期間の販売費は600億ドン(約3億6536万円)、販売費と管理費の合計は758億ドン(約4億6157万円)に達し、売上総利益の65%を吸収した。創業者コ・ザー・ト会長(68)は少なくとも3年間、新オーナーのコクヨとともに経営に関与することを約束した。

背景

ティエンロンは中国製の低価格文具流入を受け、国内シェア維持に多くの経営資源を割いてきた。2025年の輸出額は前年比17%増と国内事業の伸びの倍だったが、輸出が総収益に占める比率は28%にとどまり、74市場に進出しながらも海外展開は順調とは言えなかった。コクヨとティエンロンは長年、コクヨのデザインに基づく受託生産で協力関係にあり、今回の買収は両社が掲げる「グローカリゼーション」戦略の一環と位置づけられている。創業者は2021年に社外出身のチャン・フォン・ガー氏にCEO職を譲り、2025年4月には2人の娘が非常勤取締役に就任したが、後継者は定まっていない。

日本企業への含意

日本の文具・事務用品メーカーにとって、ASEAN市場で高いブランド力と流通網を持つ現地企業を買収する動きの一例となる。中国製低価格品との競争にさらされる現地メーカーは、資本提携による商品開発力や海外販路の強化を求めており、同様の買収機会が他業種にも広がる可能性がある。一方で、創業家の経営関与や後継者不在という課題は、買収後のガバナンス統合において日本側に慎重な対応を求める。

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本記事の円換算は当日のレート(10000IDR=87.92円 / 1000VND=6.09円 / 1THB=4.69円 / 1PHP=2.52円 / 1MYR=38.68円 / 1SGD=123.41円 / 1USD=157.93円)によります。

出典

本記事は上記1社の報道にもとづきます。

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