10月23日(金) 現地報道と公的統計から、日本のビジネスパーソンに有益な情報をピックアップしています
東南アジアのビジネスニュースを日本語で

タイSEC、暗号資産ETF解禁 規則11本を公布、26年10月施行

タイ証券取引委員会(SEC)はビットコインとイーサリアムに投資する暗号資産ETFの組成・監督を定める規則11本を公布し、2026年10月16日に施行する。マージン取引は禁止する。

タイ証券取引委員会(SEC、ก.ล.ต.)は、暗号資産ETF(Crypto ETF)の組成とその監督の枠組みを定める規則11本を公布した。資産運用会社(บลจ.)が組成し、証券取引所でのみ上場・売買される。投資対象は第一段階としてビットコインとイーサリアムに限定する。資産の保管は、SECの監督下にある暗号資産カストディアン(DA Custodian)に限定して委託しなければならない。施行日は2026年10月16日で、タイ国内で初めて暗号資産ETFの組成・取引が制度上可能になる。

規則では、暗号資産ETFがNAV(純資産価値)に占める暗号資産の純エクスポージャーを、会計年度平均で最低80%以上保持することを求めている。また証券会社による暗号資産ETF購入のためのマージン融資(信用取引)は認めない方針とした。第一段階では、海外の暗号資産ETFに連動するデポジタリー・レシート(DR)などの代替商品の発行・組成・販売は認めず、機関投資家や超富裕層以外の一般投資家が海外の暗号資産ETFに投資することも認めていない。規則は証券取引法(仏暦2535年、西暦1992年)第121条などを根拠とする。

背景

SECは2026年4月から5月にかけて原則案への意見公募を行い、同年8月から9月には規則案そのものへの意見公募を実施した。いずれの段階でも、意見を寄せた関係者の大半が原則および規則案の内容に賛同したとされる。

日本企業への含意

日本の資産運用会社や証券会社にとっては、タイで暗号資産ETFが上場商品として正式に解禁される点が注目点になる。現地の資産運用会社との提携やカストディ業務での参入機会が生まれる可能性がある一方、マージン取引禁止や海外ETFへの一般投資家の投資制限など、タイ独自の規制設計を踏まえた商品設計・提携戦略の検討が必要になる。

PRVRIAcademy 東南アジアの現地スタッフに、日本トップ企業の研修を。英語・オンラインライブ、次回2027年1月12日開講

本記事の円換算は当日のレート(10000IDR=87.68円 / 1000VND=6.10円 / 1THB=4.73円 / 1PHP=2.51円 / 1MYR=38.71円 / 1SGD=123.43円 / 1USD=157.90円)によります。

出典

本記事は上記1社の報道にもとづきます。

メールで受け取る

1週間の東南アジアのビジネスニュースを、月曜の朝に1通にまとめて送ります。