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フィリピン物価9月7.2%上昇、中銀目標を7カ月連続で超過

フィリピン統計庁は10月6日、9月の総合インフレ率が7.2%になったと発表し、食料・交通・光熱費の上昇が主因となった。

フィリピン統計庁(PSA)は10月6日、9月の総合インフレ率が7.2%になったと発表した。8月の6.1%から加速し、前年同月の1.7%から大幅に上昇した。フィリピン中央銀行(BSP)が掲げるインフレ目標3%を7カ月連続で上回り、4カ月続いた減速局面も終了した。食料・非アルコール飲料は6.7%(8月4.6%)、交通は14.6%(同13.5%)、住宅・水道・電気・ガスは8.4%(同7.9%)とそれぞれ上昇が加速し、天候不順による食料供給の混乱や原油高が主因となった。

米(コメ)のインフレ率は20.3%(8月19.4%)と2年ぶりの高水準で、精米の平均価格は1キロ49.97フィリピンペソ(約126円)と前年の40.11ペソ(約101円)から24.58%上昇した。ガソリンは9月中に1リットル当たり14.39ペソ(約36円)、軽油は14.48ペソ(約36円)値上がりし、9月28日には公共交通運賃も引き上げられた。一方、メラルコ(Manila Electric Co.、フィリピン最大手の電力会社)は2カ月連続で料金を引き下げ、9月の電力料金は1キロワット時14.7424ペソ(約37円)だった。首都圏(NCR)のインフレ率は5.4%、首都圏外は7.6%、低所得層下位30%は9%と地域・所得層で差が出た。中銀は9月の実績を6.4〜7.4%と予想し、アナリスト22人の中央値は6.7%だった。BPI(フィリピン諸島銀行)のエミリオ・ネリ氏首席エコノミストは10月と12月にそれぞれ0.25%の利上げを行い、年末までに政策金利5.5%に達すると予想した。

背景

フィリピン中銀は4月に利上げ局面を開始し、10月までの累計利上げ幅は0.75%に達した。前月には国内で洪水など悪天候が発生し食料供給が混乱したほか、中東情勢の緊迫化により原油価格も高騰した。フィリピン気象当局は12月まで「非常に強い」エルニーニョが続くと予測し、影響が2027年前半まで及ぶ可能性があるとしている。

日本企業への含意

日本企業はフィリピン事業でコスト上昇への対応を迫られる。燃料価格や公共交通運賃の上昇は物流費・人件費を押し上げ、中銀の追加利上げは設備投資や運転資金の調達コストを高める可能性がある。食品・飲料分野の現地法人は原材料価格の変動管理が重要になり、価格転嫁戦略の見直しが必要になる。

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本記事の円換算は当日のレート(10000IDR=88.27円 / 1000VND=6.10円 / 1THB=4.70円 / 1PHP=2.52円 / 1MYR=38.71円 / 1SGD=123.75円 / 1USD=158.15円)によります。

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