フィリピン製造業PMI49.6 9月に5カ月ぶり縮小
S&P Globalの調査で、フィリピンの製造業PMIが2026年9月に49.6となり、8月の54.9から急落して節目の50を下回ったことが分かった。
S&P Globalは10月1日、2026年9月のフィリピン製造業購買担当者景気指数(PMI)を発表した。指数は49.6となり、好不況の境目である50を下回った。8月の54.9から5.3ポイントの大幅下落で、同国製造業は2026年4月から8月まで拡大領域が続いていたが、9月に縮小に転じた。直近でマイナス圏に沈んだのは2025年11月で、その後9カ月連続でプラス圏を維持していた。なお2026年4月時点のPMIは48.3、2025年9月は49.9だった。
9月のフィリピンペソは1米ドル=62ペソ台で推移し、9月14日には62.86ペソと過去最安値を更新した。2026年に入ってからの最安値更新は25回に達している。燃料価格は9月の5週のうち3週で大幅な値上げが実施され、原油高とペソ安が重なり企業のコスト負担を押し上げた。S&Pグローバル・マーケット・インテリジェンスの主任エコノミスト、シアン・ジョーンズ氏は、高止まりする原油価格と国際競争の激化、需要の弱さが製造業に顕著な影響を与えたと指摘。企業が仕入れを減らし在庫を圧縮するなど守りの姿勢に転じたとし、国際競争下での価格転嫁力への懸念から、先行き見通しにも慎重さが増していると述べた。
背景
2026年4月から8月までフィリピンの製造業PMIは50を上回る拡大局面が続いていた。直近でマイナス圏に沈んだのは2025年11月で、それ以降は9カ月連続でプラス圏を維持してきた。9月の急落は、この拡大基調からの転換点となった。
日本企業への含意
フィリピンに製造・調達拠点を持つ日本企業は、ペソ安と原油高が重なるコスト構造の変化に注意が必要になる。現地企業が仕入れ抑制や在庫圧縮に動いていることは、部品・原材料の取引先の発注動向に影響する可能性がある。価格転嫁力が弱まっているとの指摘を踏まえ、取引条件や為替リスクの管理を見直す必要が出てくる。
本記事の円換算は当日のレート(10000IDR=87.93円 / 1000VND=6.07円 / 1THB=4.68円 / 1PHP=2.51円 / 1MYR=38.51円 / 1SGD=123.09円 / 1USD=157.31円)によります。

