マレーシア ジョホール州DC電力、2031年に全体の18%消費と警告
英BMIは、マレーシア・ジョホール州(マレーシア南部、シンガポールに隣接)のデータセンターが2031年までに半島マレーシアの電力供給の18%を消費すると予測し、送電網接続が開発の障害になり得ると警告した。
Fitch Solutions傘下の調査会社BMIは、マレーシア南部ジョホール州のデータセンター開発が電力供給の制約により遅延する可能性があると警告した。BMIによれば、ジョホール州はアジア太平洋地域の主要データセンター拠点の中で最も深刻な電力供給制約に直面しており、今後5年間に半島マレーシアで新たに発電される電力の90%以上をジョホール州のデータセンターが消費する可能性がある。同州のデータセンターの年間電力需要は2031年までに30TWhに達すると見込まれ、これは半島マレーシアの総電力供給の18%に相当する。現在(2026年)の消費比率は6%にとどまる。
ジョホール州で現在稼働中のデータセンター容量は825MWだが、今後3〜5年でさらに3.9GWが追加される見通し。マレーシアの電力会社Tenaga Nasional Bhdは送電網の増強に43億リンギ(約1652億1940万円)を投じる計画だが、BMIは大規模な電力インフラ整備には通常5〜10年を要すると指摘し、「送電網への接続は、発電能力全体よりも大きな障害になり得る」「データセンターの開発はインフラの整備よりもはるかに速く進み、両者の間に不一致が生じる」と述べた。マレーシアは2026年2月、AI用途以外の新規データセンター承認に制限を導入している。
背景
ジョホール州はシンガポールに隣接する立地から、大規模データセンターの急速な開発が進んできた。こうした需要拡大を受け、マレーシア政府は2026年2月、AI用途以外の新規データセンター施設の承認に制限を導入した。
日本企業への含意
日本企業がジョホール州でデータセンター投資や誘致を検討する場合、送電網への接続可否と実際の稼働時期を発電能力以上に精査する必要がある。電力供給が逼迫すれば稼働開始が計画より遅れる可能性があり、投資計画や顧客向けサービス開始時期の見直しが必要になる。シドニーやメルボルン、バタム島など他拠点との電力条件比較も検討材料になる。
本記事の円換算は当日のレート(10000IDR=86.84円 / 1000VND=6.07円 / 1THB=4.65円 / 1PHP=2.47円 / 1MYR=38.42円 / 1SGD=122.85円 / 1USD=156.91円)によります。
出典
本記事は上記1社の報道にもとづきます。

