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ベトナム、27年成長率10%目標 年2800億ドル調達課題

ベトナム政府は2027年のGDP成長率目標を10%以上として国会に提出し、有識者は年2800億〜3000億ドル(約47兆2515億円)(約44兆〜)規模の投資調達が必要と指摘した。

ベトナム政府は2026年10月17日、2027年のGDP成長率目標を10%以上とする案を国会に提出した。10月開催の「秋季経済フォーラム2026」では、世界銀行や国際通貨基金(IMF)、コンサルティング大手ローランド・ベルガーなどの専門家が、目標達成の条件を議論した。国家金融通貨政策諮問評議会委員のカン・バン・ルック氏は、シンガポール(1967〜73年に平均成長率11.3%)や韓国(1986〜88年に10.8%)が二桁成長を達成した際の共通項として、投資がGDP比35〜40%を占めていた点を挙げた。これを踏まえ、ベトナムは毎年2800億〜3000億ドル(約44兆1014億〜47兆2515億円)の投資を調達し、調達額を年14%ずつ増やす必要があると試算した。ベトナムは2045年までに高所得国入りを目標に掲げている。

ルック氏によると、現在の国家資本は社会全体の投資の20〜22%を占めるが、最大でも30%までしか賄えず、残り70%は民間や与信など非国家部門が担う必要があり、うち株式・社債市場の調達比率は13〜14%にとどまる。同氏は「市場規模はまだ小さすぎ、資本市場の発展が急務だ」と述べた。ローランド・ベルガーのドゥニ・ドゥプー最高経営責任者は「経済に必要なのは資金だけではない。投資拡大だけでは10%成長目標の達成に不十分で、資本の収益逓減や設備の重複投資コストを補うため生産性向上が不可欠」と述べた。世界銀行のマリアム・J・シャーマン氏は「投資の量だけでなく質が同じく重要だ」と指摘した。

背景

ベトナムの投資効率を示すICOR(限界資本係数)は過去5年間6倍台で推移し、「アジアの虎」が急成長した時期の3〜4倍を上回る。政府は今後4.5倍への改善を目指す。1991〜2025年の成長は効率ではなく資本の積み上げに依存しており、全要素生産性(TFP)の伸びは1990年以降ほぼゼロにとどまっている。製造業の生産性は1労働時間あたり付加価値6.7ドル(約1055円)と低く、輸出関連の雇用の85%は組立など単純労働が占める。

日本企業への含意

ベトナムが投資効率と生産性向上を重視する方向に転じれば、単純な工場誘致だけでなく、資本市場育成や高付加価値工程への投資機会が広がる可能性がある。日本の金融機関にとっては現地の株式・社債市場開拓の余地があり、製造業にとっては組立工程だけでなく技術移転や自動化投資を伴う進出が求められる局面になる。公共投資の配分見直しが進めば、インフラ以外の科学技術・人材育成分野での協業機会も生まれる可能性がある。

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本記事の円換算は当日のレート(10000IDR=86.87円 / 1000VND=6.11円 / 1THB=4.67円 / 1PHP=2.47円 / 1MYR=38.80円 / 1SGD=123.23円 / 1USD=157.51円)によります。

出典

本記事は上記1社の報道にもとづきます。

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