マレーシア、米系新興が6億ドルでレアアース精製計画
米国系新興DTEC Mineral and Metal Technologyが、マレーシアに6億ドル(約947億円)を投じるレアアース精製施設の計画を発表し、米国向け未加工材の輸出許可も取得した。
DTEC Mineral and Metal Technology(マレーシアでレアアース精製施設の建設を計画する米国系新興企業)は10月31日、6億ドル(約947億2687万円)を投じてマレーシア国内にレアアース精製施設を設立する計画を発表した。3年以内の稼働開始を目指す。同社は最近、マレーシアの輸出規制緩和のもとで未加工のレアアース材料を米国に出荷する許可を得た最初の企業となった。候補地としてケダ州、トレンガヌ州、ペラ州、ヌグリ・スンビラン州の各州政府と協議を進めている。マレーシアではすでに豪州企業Lynas Rare Earths Ltd(パハン州で既存のレアアース処理事業を運営)が操業している。
初期の処理能力は年間5000トンで、2カ所目の施設を含めると合計で年間1万トンの生産体制を目指す。米国側はDTEC Mineral and Metal Technologyに対し、年間1万トンの産出を求めているという。同社CEOのミラン・パーリー氏(マレーシア生まれの米国人、元Capital One幹部で同社株式の51%を保有)は、東海岸に5000トン規模、西海岸にもう1拠点を建設する計画だと述べ、「より大きな目標は、マレーシアを地域のイオン吸着型粘土のレアアース処理拠点にすることだ」と語った。輸出許可は最大700トンで、うち30トンは米国での研究用に出荷される予定。残り49%の株式は地元企業DTEC Engineering and Constructionが保有する。
背景
DTEC Mineral and Metal Technologyは、昨年ドナルド・トランプ米大統領とアンワル・イブラヒム首相の間で締結された重要鉱物協定の枠組みに含まれる企業である。米国は中国へのレアアース依存を減らす動きを進めている。
日本企業への含意
レアアースを多く使う日本の自動車・電機メーカーにとって、マレーシアに新たな供給拠点ができれば、中国依存のサプライチェーンを分散する選択肢が増える可能性がある。精製設備や周辺インフラを手がける日本の商社・プラントメーカーにも、建設や資材供給で関与する余地が生まれる。一方で米国向け輸出が優先される枠組みのため、日本企業が同施設から安定調達できるかは別途確認が必要になる。
本記事の円換算は当日のレート(10000IDR=87.10円 / 1000VND=6.12円 / 1THB=4.68円 / 1PHP=2.48円 / 1MYR=38.90円 / 1SGD=123.27円 / 1USD=157.88円)によります。
出典
本記事は上記1社の報道にもとづきます。

