ベトナム、世界シェア22%の海運MSCが投資拡大を表明
スイスの海運大手MSCの最高経営責任者が2026年10月9日にハノイで訪問し、ベトナムへの投資拡大とハブ港湾化への協力方針を伝えた。
2026年10月9日、世界最大級のコンテナ海運会社であるスイス拠点のMSC Mediterranean Shipping CompanyのCEOソレン・トフト氏が、ハノイでベトナムのファム・ザー・トゥック常務副首相と会談した。トフト氏はベトナムへの投資拡大に期待を示し、同国を地域の貨物積み替え拠点(トランシップメントハブ)として発展させる支援を行う意向を伝えた。MSCはベトナム海運公社(VIMC、海防とカンゾーでMSCと協業するベトナムの海運企業)とすでにハイフォンとカンゾーで協業プロジェクトを進めている。
MSCは世界のコンテナ海運市場で22%のシェアを持ち、保有船舶数は1000隻を超える。投資拡大の対象は、北部ハイフォン港の運用能力改善と大型コンテナ船受け入れ能力の強化、内陸コンテナデポや物流・輸送インフラの整備。南部ではカンゾー国際トランシップメント港プロジェクトを推進する。中部ベトナムでも鉄道輸送、内陸コンテナデポ、港湾プロジェクトでの協業可能性を探るとしている。トフト氏は「ベトナムはMSCの発展戦略において重要な市場」と述べ、トゥック副首相はMSCの世界的な海運網がベトナムの輸出入貨物と国際市場をつなぐ役割を果たしていると評価した。
背景
MSCは海運事業に加え、港湾の投資・運営や物流、道路・鉄道・航空輸送サービスも手がける世界最大級のコンテナ海運会社である。同社はベトナム海運公社(VIMC)とハイフォンおよびカンゾーですでに協業プロジェクトを展開しており、今回の会談はその延長線上での投資拡大検討にあたる。
日本企業への含意
MSCの投資拡大が実現すれば、ハイフォン港やカンゾー港の取扱能力拡大により、ベトナムに生産拠点を持つ日本企業の輸出入物流コストや航路選択肢に影響が出る可能性がある。物流・海運関連企業は、港湾インフラ整備の進展や新規航路開設の動向を注視し、サプライチェーンの見直し機会として検討する必要がある。
本記事の円換算は当日のレート(10000IDR=87.68円 / 1000VND=6.10円 / 1THB=4.73円 / 1PHP=2.51円 / 1MYR=38.71円 / 1SGD=123.43円 / 1USD=157.90円)によります。
出典
本記事は上記1社の報道にもとづきます。

