インドネシア石油ガス法案、審議80〜90%完了 投資150億ドル視野
インドネシアでは石油ガス法改正案(RUU Migas)の審議がほぼ完了し、上流投資の呼び込みに向け税制面の改善が焦点となっている。
インドネシア国会(DPR)が提出した石油ガス法改正案(RUU Migas)について、バフリル・ラハダリアエネルギー鉱物資源相は2026年10月16日、審議項目一覧(DIM)の完了度が80〜90%に達したと明らかにした。プラボウォ・スビアント大統領は同年9月14日に大統領書簡(Surpres)を発出し、法案審議を政府として後押しする姿勢を示した。法案の狙いは、税制など財政面の制度を見直し、上流石油ガス事業の経済性を改善して投資を呼び込むことにある。インドネシアの石油需要は日量約160万バレルに迫る一方、国内原油生産は日量60万バレルにとどまり、需給ギャップが課題となっている。国内には128の堆積盆地があるが、開発済みは20にとどまる。
上流石油ガス事業の特別実施機関SKK Migasのデスティ・メランティ財務・商業化担当理事は、法案はガバナンス改善と表裏一体であり、政策当局と事業者の調整役を担うと述べた。国営プルタミナ・フル・エネルギー(PHE)のバユ・クスマ・デワント財務担当取締役は、事業者が最も求めているのは財政制度の明確化であり、生産物分与契約がグロス・スプリット方式かコスト・リカバリー方式か、その配分比率次第で事業の採算性が左右されると述べた。同取締役はまた、上流石油ガス事業者が前年に投じた投資額が約150億ドル(約2兆3685億円)に上ったとし、この規模の投資には制度の確実性が不可欠だと述べた。
背景
RUU Migasは国会(DPR)が発議し政府に提出した法案で、プラボウォ大統領が2026年9月14日に大統領書簡を発出して審議継続を促した。背景には、インドネシアの石油需要(日量約160万バレル)に対し国内生産(日量60万バレル)が大きく下回り、128の堆積盆地のうち開発済みが20にとどまるという資源開発の遅れがある。
日本企業への含意
日本の資源・エネルギー関連企業にとって、生産物分与契約の方式や配分比率など財政制度の見直しは、インドネシア上流事業への新規参入や既存権益の採算評価に直結する。法案成立後の税制・契約条件を注視し、投資判断のタイミングを見極める必要がある。また開発余地の大きい未開発盆地への参入機会が広がる可能性がある。
本記事の円換算は当日のレート(10000IDR=87.68円 / 1000VND=6.10円 / 1THB=4.73円 / 1PHP=2.51円 / 1MYR=38.71円 / 1SGD=123.43円 / 1USD=157.90円)によります。
出典
本記事は上記1社の報道にもとづきます。

