タイのAI労働需要3%減、IMF報告書で判明
IMFは2024年10月公表の地域経済見通しで、AIの普及によりタイの労働需要が累計3%減少すると分析した。
国際通貨基金(IMF)は2024年10月に公表した「地域経済見通し」の中で、生成AIの普及がアジア太平洋地域の雇用に与える影響を分析した。タイについては、AIの影響でソフトウェア開発者やプログラマーなど高リスク職種の新規求人需要が10%減少し、全体の労働需要は累計3%縮小すると指摘した。IMFは2022年11月から2024年4月までのオンライン求人情報、アジア地域で計4000万件分を分析対象とした。タイは香港、韓国、台湾、日本、シンガポールとともに、2025年から2035年にかけて生産年齢人口が8%減少する先進的アジア経済群に分類された。
IMFはフィリピンの労働需要減少率を3%、ベトナムを3.2%、インドネシアを3.5%とした。シンガポールと日本については4〜5%の減少幅を示した。IMFは「AIスキルを活用する企業ではプロンプトエンジニアリングなど新たな労働需要が生まれつつあり、影響は安定化の兆しを見せている」と指摘した。
背景
IMFの報告書は2024年10月に公表されたアジア太平洋地域経済見通しの一部。タイは香港、韓国、台湾、日本、シンガポールとともに生産年齢人口減少に直面する先進的アジア経済に分類されている。分析は2022年11月から2024年4月のオンライン求人データを用い、AIによる代替リスクの高い職種と低い職種で求人動向を比較する手法を採った。
日本企業への含意
日本企業にとっても、ソフトウェア開発など高リスク職種での採用需要縮小は他人事ではない。タイに生産・開発拠点を持つ企業は、AI活用による人員配置の見直しや、プロンプトエンジニアリングなど新スキル人材の育成計画を検討する必要がある。生産年齢人口減少とAI代替が同時進行する地域では、中長期の人材戦略の再設計が求められる。
本記事の円換算は当日のレート(10000IDR=88.56円 / 1000VND=6.11円 / 1THB=4.71円 / 1PHP=2.52円 / 1MYR=38.82円 / 1SGD=123.46円 / 1USD=158.30円)によります。
出典
本記事は上記1社の報道にもとづきます。

