ベトナムGDP成長率、2035年まで年6.2%予測 東南アジア6カ国で首位
Bain & Company、DBS Bank、Vriens & Partnersの共同報告書は、ベトナムが2035年までの10年間で年平均6.2%成長するとの予測を示した。
Bain & Company(米コンサルティング大手)、DBS Bank(シンガポール大手銀行)、Vriens & Partners(政策アドバイザリー企業)は2026年9月17日、東南アジア主要6カ国(SEA-6:インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナム)の成長見通しをまとめた報告書を発表した。ベトナムは2026年から2035年までの10年間で年平均6.2%の成長が見込まれ、SEA-6全体の平均4.8%を上回り、6カ国中で最も高い予測値となった。フィリピンが5.8%、インドネシアが5.4%で続き、マレーシアは4.3%、シンガポールは2.7%、タイは2.2%と予測された。
報告書は各国の予測を発表する一方、ベトナムの実際の成長実績にも触れた。ベトナムの国家統計局によると、2026年上半期のGDP成長率は8.18%で、前年同期(2025年上半期)の7.63%から加速した。第2四半期のみでは前年同期比8.39%と推計され、これは2011年以来の高水準という。また、直近の2年間では7.5%の成長を記録したとされる。ベトナム政府は2026年について、2桁(最低10%)のGDP成長目標を設定している。報告書は、ベトナムが米国系・中国系双方のサプライチェーンからの外国直接投資(FDI)を取り込んでいる点が他のSEA-6諸国と異なる特徴だと指摘し、持続的な外資と資本形成、工業化とインフラ整備の継続、技術導入による生産性向上、堅調な国内消費や有利な人口構成が地域全体の成長を支えるとの見解を示した。
背景
ベトナムの2026年上半期の成長率は前年同期の7.63%から8.18%へ加速し、シンガポール・マレーシア・ベトナムは地域平均を上回る成長を続けてきた。ベトナム政府は2026年に2桁成長という目標を掲げており、こうした実績を背景に今回の中期予測が示された。
日本企業への含意
ベトナムが2035年まで高成長を続けるとの予測は、製造拠点や消費市場としての同国の位置づけを強める可能性がある。米国系・中国系双方のサプライチェーンを取り込む構造は、日本企業にとってもベトナムを対中リスク分散先の一つとして再評価する材料になる。生産拠点の新設や既存拠点の拡張を検討する際、他のSEA-6諸国との成長率の差を投資判断の参考にすることが必要になる。
本記事の円換算は当日のレート(10000IDR=87.50円 / 1000VND=6.07円 / 1THB=4.68円 / 1PHP=2.52円 / 1MYR=38.50円 / 1SGD=123.11円 / 1USD=157.31円)によります。
出典
本記事は上記1社の報道にもとづきます。

