マレーシア格付け「A-」維持、S&Pが2026年成長5.5%予測
S&Pグローバル・レーティングスは2026年9月29日、マレーシアの信用格付けを「A-」(安定的)で据え置いたと発表した。
S&Pグローバル・レーティングス(米格付け会社)は2026年9月29日、マレーシアの長期外貨建てソブリン格付けを「A-」、見通しを「安定的」で据え置いた。同社は2026年のマレーシア経済成長率を5.5%と予測し、2025年の5.2%から加速するとした。2026年上半期の実質成長率は前年同期比5.7%を記録した。2026〜2029年の平均成長率は年5%と見込まれる。財政面では、2021年にGDP比6.4%だった財政赤字が2025年には同3.7%まで縮小したことも評価された。
S&Pは、マレーシアの過去10年間の一人当たり実質GDP成長率が3.7%と、同程度の所得水準にある国々の世界中央値を上回っていると指摘した。東南アジアで最有力のデータセンター投資先として、2021年から2026年半ばまでの累積投資額は386億リンギ(約1兆4859億円)に達すると見込む。経常収支は今後3年間でGDP比1.8%程度の黒字水準に安定化すると予測し、マレーシアは20年以上にわたり経常黒字を続けている。アンワル・イブラヒム首相兼財務相は「一人当たりの成長が堅調に保たれ、対外的なインフレ圧力から国民を守り続けてきたことを示す」と述べた上で、「2027年度予算案(Belanjawan 2027)は2026年10月9日に提出予定で、成長をより実質的な所得向上や生活水準の改善につなげるための改革を続ける」と述べた。
背景
マレーシアの財政赤字はGDP比で2021年の6.4%から2025年には3.7%まで縮小した。同国は20年以上にわたり経常収支黒字を維持してきた実績を持つ。
日本企業への含意
マレーシアの信用格付け維持と安定成長見通しは、同国に生産拠点や販売網を持つ日本企業にとって、通貨・調達コストの安定材料になる。特にデータセンター投資が集中していることから、IT・通信関連企業は現地インフラ需要の拡大を注視する必要がある。2027年度予算案の内容次第で、税制や投資優遇策が変わる可能性があり、現地進出企業は10月9日の発表内容を確認する必要がある。
本記事の円換算は当日のレート(10000IDR=87.50円 / 1000VND=6.07円 / 1THB=4.68円 / 1PHP=2.52円 / 1MYR=38.50円 / 1SGD=123.11円 / 1USD=157.31円)によります。
出典
本記事は上記1社の報道にもとづきます。

