ベトナム物流費GDP比16~17% 2030年までに拠点5カ所整備
ベトナム工業貿易省は2026年10月30日までに、物流コストがGDP比16~17%に達しているとして、2030年までに国際物流拠点を少なくとも5カ所整備する方針を示した。
ベトナム工業貿易省対外貿易局やロジスティクス企業幹部らは2026年10月30日までに、物流コスト削減と物流網のボトルネック解消に向けた施策について議論した。『ベトナム物流報告書2025』によると、同国の物流コストはGDP比16~17%で、世界平均の10.6~11.6%を大きく上回る。工業貿易省は全国規模の物流拠点ネットワーク整備計画を策定中で、2030年までにハノイ、ホーチミン市、ハイフォン、ダナンなど主要都市を中心に国際物流サービス拠点を少なくとも5カ所整備する目標を掲げる。既存の拠点としては、ランソン省の面積143.7ヘクタールのViettel Logistics Park(ベトナムの通信大手Viettel系の物流拠点)、バクニン市のBắc Giang International Logistics Centre、フエ市のChân Mây Logistics Centreなどが稼働または整備が進んでいる。
工業貿易省対外貿易局のブイ・バー・ギエム上席専門家は、港湾や拠点が整備されても工業団地や生産拠点との接続が悪ければ能力を発揮できないと指摘した。物流企業OCL Logistics JSCのチャン・ゴック・カインCEOは、物流費の80~90%を道路輸送が占め、鉄道や国内海運の活用不足が費用を押し上げていると述べ、拠点ごとの役割分担とラストマイル接続の強化を訴えた。バクニン市工業貿易局のグエン・テー・ティー副局長は、省をまたぐ補完的な物流網構築の必要性を強調した。ランソン省のViettel Logistics Park(143.7ヘクタール)は投資額3.3兆ドン(約201億6004万円)で、1日1500台分の通関能力を持つ。バクニン市のBắc Giang International Logistics Centre(67ヘクタール)は投資額4.2兆ドン(約256億5823万円)、フエ市のChân Mây Logistics Centreは投資額1.5兆ドン(約91億6365万円)。シンガポールの物流コストはGDP比8.5%、マレーシアは13%にとどまる。
背景
ベトナムは近年、高速道路網や深水港湾、物流拠点・倉庫の整備を進めてきた。『ベトナム物流報告書2025』は同国の物流コストがGDP比16~17%と世界平均や近隣国より高いと指摘している。首相は2025年10月、国家物流発展戦略を承認した。
日本企業への含意
ベトナムに生産拠点を持つ日本企業にとって、物流コストの高さはサプライチェーンコストに直結する。道路輸送偏重から鉄道・海運を組み合わせた複合輸送への転換が進めば、輸送コストや納期の改善が見込める。工業団地選定時には、新設される国際物流拠点やラストマイル接続の整備状況を考慮する必要が出てくる。
本記事の円換算は当日のレート(10000IDR=86.86円 / 1000VND=6.11円 / 1THB=4.68円 / 1PHP=2.47円 / 1MYR=38.73円 / 1SGD=123.18円 / 1USD=157.90円)によります。
出典
本記事は上記1社の報道にもとづきます。

