ベトナム9月貿易黒字12.7億ドル、赤字9カ月で終止符
ベトナムは2026年9月、貿易収支が12.7億ドル(約2004億円)の黒字に転じ、1月から続いた9カ月連続の貿易赤字局面が止まった。
ベトナム統計総局(Cục Thống kê)は10月3日、2026年9月の貿易統計を公表した。輸出額は594.8億ドル(約9兆3861億円)(約9兆3861億円、前月比8.5%増)、輸入額は582億ドル(約9兆1842億円)(約9兆1842億円、同6%増)となり、差し引き12.7億ドル(約2004億円)の貿易黒字を記録した。これにより2026年1月以降続いていた貿易赤字局面が9月で終わった。1〜9月の累計では、輸出が4340億ドル(約68兆4867億円)(約68兆4867億円、前年同期比24.5%増)、輸入が4540億ドル(約71兆6427億円)(約71兆6427億円、同37%増)に達し、差し引き194.2億ドル(約3兆645億円)の赤字となった。前年同期の169億ドル(約2兆6669億円)の黒字から一転した形だ。
輸出増加をけん引したのはパソコン・電子製品・部品で、9月は前月比43%増の226億ドル(約3兆5664億円)(約3兆5664億円、前年同月比2.1倍)となり、輸出全体の38%を占めた。1〜9月の電子製品輸出は累計1240億ドル(約19兆5676億円)(約19兆5676億円、前年同期比59.6%増)。輸出主体別では内資企業が839億ドル(約13兆2397億円)(約13兆2397億円、7.5%増)、外資(FDI)企業が3500億ドル(約55兆2312億円)(約55兆2312億円、29%増)で、FDI企業は149億ドル(約2兆3513億円)の黒字、内資企業は340億ドル(約5兆3653億円)の赤字だった。輸入面ではパソコン・電子部品が1890億ドル(約29兆8248億円)(約29兆8248億円、72%増)、機械・装置が539億ドル(約8兆5056億円)(約8兆5056億円、22%増)に達し、電子品目だけで650億ドル(約10兆2572億円)の赤字を生んだ。統計総局のグエン・トゥー・オアイン サービス・物価統計局長は、9月の輸出急増が貿易収支の黒字転換に大きく寄与したとし、輸出の伸びは年間目標の15〜16%増を上回るペースだと述べた。
背景
ベトナムは2026年1月から8月まで9カ月連続で貿易赤字が続き、前回の赤字局面は2025年12月だった。税関総局(Cục Hải quan)によると、赤字幅は7月の36億ドル(約5680億円)から8月には1.13億ドル(約178億円)まで縮小し、9月に黒字へ転じた。2025年同期は一貫して黒字基調だった点と対照的である。
日本企業への含意
日本企業にとっては、ベトナムの輸出増が電子部品の輸入拡大と表裏一体である点が重要だ。FDI企業が貿易黒字をけん引する一方、内資企業は赤字が続いており、現地調達網の整備が引き続き課題となる。AIや半導体、データ基盤向け投資の拡大が電子部品輸入を押し上げているため、同分野向けに部材や製造装置を供給する日本企業には商機が広がる可能性がある。
本記事の円換算は当日のレート(10000IDR=88.30円 / 1000VND=6.08円 / 1THB=4.70円 / 1PHP=2.52円 / 1MYR=38.63円 / 1SGD=123.37円 / 1USD=157.80円)によります。

