10月26日(月) 現地報道と公的統計から、日本のビジネスパーソンに有益な情報をピックアップしています
東南アジアのビジネスニュースを日本語で

タイ、外資誘致で技術移転条件に FDI半年で30%増

タイのアヌティン首相は、外国企業の投資誘致にあたり技術移転と人材育成を条件とする方針を示し、今年上半期の対内直接投資(FDI)が前年通年比30%増加したと述べた。

アヌティン・チャーンウィーラクン首相は、政府番組「クイ・カップ・クロム・アヌティン」で、タイは安価な労働力を求める投資先ではなく、東南アジア地域の物流・流通拠点を目指すと強調した。首相は、タイへの進出を検討する外国企業に対し、技術移転と人材育成を通じてタイ経済の発展に貢献することを投資条件とする考えを示した。人件費や電気・水道料金の安さ、あるいは「メイド・イン・タイランド」の表示だけを目的に単純組立作業員としてタイ人を雇用するような投資は対象外だと述べた。一方、タイが整備してきたインフラや人材育成の成果を活用し、十分な利益を見込める投資であれば歓迎するとした。

首相は、タイが参加する東南アジア諸国連合(ASEAN)の人口約7億人、タイ国内の人口約7000万人という市場規模を説明した。この20年間、鉄道の複線化や高速鉄道整備などインフラ投資を継続してきたと述べ、これらの鉄道網はラオス、中国南部、マレーシアへの延伸を進めているとした。また、今年上半期の対内直接投資(FDI)は、前年通年と比較して30%増加したと明らかにした。政策は官民代表が参加する経済向上委員会を通じて推進されているとした。

背景

政府は経済向上委員会を通じて政策を進めており、同委員会には民間セクターの代表も参加している。タイはこの20年間、鉄道の複線化や高速鉄道など交通インフラへの投資を継続しており、ラオス、中国南部、マレーシアへの鉄道網延伸を進めてきた経緯がある。

日本企業への含意

日本企業がタイに進出・増設する際、単純な製造拠点としての活用ではなく、技術移転や現地人材の育成を伴う投資が求められる可能性がある。既存工場の運営や新規投資計画において、研究開発機能や技能訓練プログラムの導入を検討する必要が出てくる可能性がある。ASEAN域内の物流拠点としての位置づけも踏まえ、サプライチェーン戦略の見直しが求められる。

PRVRIAcademy 東南アジアの現地スタッフに、日本トップ企業の研修を。英語・オンラインライブ、次回2027年1月12日開講

本記事の円換算は当日のレート(10000IDR=86.81円 / 1000VND=6.08円 / 1THB=4.65円 / 1PHP=2.47円 / 1MYR=38.41円 / 1SGD=122.71円 / 1USD=156.84円)によります。

出典

本記事は上記1社の報道にもとづきます。

メールで受け取る

1週間の東南アジアのビジネスニュースを、月曜の朝に1通にまとめて送ります。