フィリピン、2030年までにSAF混合1%義務化へ
フィリピン政府は2030年までに持続可能な航空燃料(SAF)の混合率1%を義務付ける方針を示した。
フィリピンのエネルギー省(フィリピンのエネルギー政策を所管)は、2030年までに航空燃料へのSAF(持続可能な航空燃料)混合率1%を義務化する方針を明らかにした。フィリピン民間航空局(CAAP)が主導するSAF委員会が、商業的なSAF採用を加速するため同義務化案を政府に勧告する見通し。発表は2026年10月8日、第44回ASEANエネルギー相会合の傍らで行われた。アレッサンドロ・セールズ・エネルギー次官とシャロン・ガリン・エネルギー相が方針を説明した。
セールズ次官は、2030年という目標年について「義務化が発効する前に十分な準備期間を確保するため」と説明し、SAFのコストはいずれ競争力のある水準まで下がるとの見通しを示した。SAFの価格は現状、従来のジェット燃料の約4倍とされ、国内生産施設への投資が進んでこなかった背景がある。エネルギー省のデータによると、航空燃料はフィリピンの燃料需要全体の約3%を占める(前年実績)。ガリン・エネルギー相は、SAFの商業採用拡大には資金・技術・持続可能な原料・明確な政策が必要だと述べた。
背景
フィリピンには現在、国内でのSAF生産拠点が存在しない。SAFは従来のジェット燃料に比べコストが約4倍高く、これが国内生産施設への投資を妨げてきた。政府は広範なエネルギー転換戦略の一環として、SAFの普及を後押ししたい考えで、混合義務化は国内生産SAFに対する需要を確保し、生産施設への投資を促す狙いがある。
日本企業への含意
航空燃料や石油精製、バイオ燃料関連の日本企業にとって、フィリピンのSAF義務化は原料供給や生産設備への投資機会となる可能性がある。一方でSAFは従来燃料の約4倍のコストがかかるとされ、価格低減に向けた技術供与や原料調達の提携が焦点になる可能性がある。航空会社にとっては燃料コスト上昇への対応が課題になる。
本記事の円換算は当日のレート(10000IDR=88.27円 / 1000VND=6.10円 / 1THB=4.70円 / 1PHP=2.52円 / 1MYR=38.71円 / 1SGD=123.75円 / 1USD=158.15円)によります。
出典
本記事は上記1社の報道にもとづきます。

