フィリピン8月輸出91.1億ドル、27.8%増で過去最高
フィリピン貿易産業省は2026年10月5日、8月の輸出額が前年同月比27.8%増の91.1億ドル(約1兆4378億円)となり、1991年の統計開始以来の月間最高を記録したと発表した。
フィリピン貿易産業省(DTI)のクリスティナ・ロケ貿易産業相は10月5日、8月の輸出実績を踏まえ輸出支援の強化を表明した。フィリピン統計庁の集計によると、8月の商品輸出額は91.1億ドル(約1兆4378億円)で、前年同月の71.3億ドル(約1兆1253億円)から27.8%増加し、1991年の統計開始以来の月間最高を更新した。前年同月比の増加は20カ月連続となった。1〜8月の累計輸出額も、前年同期の558億ドル(約8兆8068億円)から14.8%増の640.4億ドル(約10兆1073億円)に達した。背景には人工知能(AI)やデータセンター向け半導体需要の拡大があり、電子部品輸出が全体をけん引した。
8月の輸出では電子部品が62億ドル(約9785億3535万円)で全体の68.1%を占め、前年から23.2億ドル(約3661億6162万円)増加した。工業製品全体は76.9億ドル(約1兆2137億円)で構成比84.4%、鉱物は8.006億ドル(約1263億5732万円)、農産加工品は4.553億ドル(約718億5922万円)だった。輸出先別では米国向けが21.7億ドル(約3424億8737万円)(約3424億8737万円、シェア23.8%)で首位、香港15.7億ドル(約2477億9040万円)、中国10.5億ドル(約1657億1970万円)、日本7.045億ドル(約1111億9003万円)、台湾5.16億ドル(約814億3939万円)と続いた。ロケ貿易産業相は「貿易促進は実際の売上や再発注、長期的な提携につながらなければならない」と述べた。DTIはメルボルンで開かれた食品見本市「ファインフード・オーストラリア」にフィリピンの食品企業11社の出展を支援した。
背景
電子部品輸出の伸びは、人工知能(AI)やデータセンター向け半導体の世界的な需要拡大が背景にある。一方で農産物や加工食品の輸出企業の一部は供給網や物流面の制約に直面しており、DTIは民間企業と協力してこうした課題の解消に取り組んでいる。
日本企業への含意
日本はフィリピンの輸出先として4位の規模であり、AI関連需要を背景とした電子部品輸出の拡大は、同国に生産拠点を持つ日系電機・半導体関連企業の受注増加につながる可能性がある。一方で食品・農産物分野では物流や供給網の制約が残っており、現地調達や商流構築を検討する日本企業は、DTIの支援策や品質基準整備の動向を注視する必要がある。
本記事の円換算は当日のレート(10000IDR=88.22円 / 1000VND=6.08円 / 1THB=4.70円 / 1PHP=2.52円 / 1MYR=38.62円 / 1SGD=123.37円 / 1USD=157.83円)によります。
出典
本記事は上記1社の報道にもとづきます。

