マレーシアのペロドゥア新事業に日本支援、国内シェア40%
日本の経済産業省は、マレーシア国内シェア約40%の国民車メーカー、ペロドゥアが主導する新事業への資金支援拡大を決定した。
日本の経済産業省は2025年5月、マレーシアの国民車メーカー、ペロドゥア(トヨタ系ダイハツとの合弁企業)が主導する新たな自動車関連事業に対し、資金支援を拡大する方針を表明した。ペロドゥアは1994年に小型車カンシルを発売して以来成長を続け、現在はマレーシア国内乗用車市場で約40%のシェアを握る最大手となっている。同社は自社初の電気自動車(EV)「QV-E」を開発したが、市場投入後に価格を引き下げた。今回の支援拡大は、ペロドゥアの技術革新や新事業展開を後押しする狙いがある。
日本の駐マレーシア大使、シカタ・ノリユキ氏は5月、ペロドゥアを「日本とマレーシアの合弁事業として最も成功した例の一つ」と評価し、同社が日本国内でも参考にしたいイノベーションの新たな段階に入っていると述べた。背景には、ライバルの国民車メーカー、プロトンが中国・浙江吉利控股集団の出資を受け、同社のEVプラットフォームを活用できる立場にある点や、中国が5年にわたりEV価格を押し下げてきた事情がある。マレーシアでは2026年に新たな優遇制度「New Incentive Framework」の導入が予定されている。
背景
ペロドゥアは1994年のカンシル発売以来、手頃な価格のガソリン車、効率的な生産体制、現地サプライチェーンを武器に成長し、国内最大手の地位を築いてきた。一方、ライバルのプロトンは中国・浙江吉利控股集団の資本を受け入れ、同社のEV技術を活用している。中国はEV技術やバッテリー生産、製造コストで世界をリードしており、日本はハイブリッド車以外のEVには比較的慎重な姿勢を取ってきた。QV-Eはバッテリーリース制度や価格設定を巡り、市場の反応が当初芳しくなかった。
日本企業への含意
日本の自動車メーカーにとって、国民車ペロドゥアへの支援強化は、中国勢が主導するEVシフトへの対抗策となる可能性がある。トヨタ・ダイハツ陣営が現地での開発・生産体制を強化すれば、東南アジア市場での競争力維持につながる一方、CATLなど中国製バッテリーへの依存をどう扱うかが課題になる。日本企業は現地パートナーとの技術協力や価格戦略の見直しが必要になる。
本記事の円換算は当日のレート(10000IDR=87.68円 / 1000VND=6.10円 / 1THB=4.73円 / 1PHP=2.51円 / 1MYR=38.71円 / 1SGD=123.43円 / 1USD=157.90円)によります。
出典
本記事は上記1社の報道にもとづきます。

