マレーシア、2027年歳出4598億リンギ 成長率4.2~5.2%予測
マレーシア財務省は10月9日、2027年の経済見通しと予算案を公表し、歳出総額4598億リンギ(約17兆7776億円)、経済成長率4.2~5.2%の予測を示した。
マレーシア財務省(MoF)は2026年10月9日、クアラルンプールで「経済見通し2027」など複数の報告書を発表した。2027年の経済成長率を4.2~5.2%、2026年は4.8~5.3%と予測した。2027年の連邦政府歳出総額は4598億リンギ(約17兆7776億円)でGDP比19.8%に相当する。内訳は経常支出が3768億リンギ(約14兆5685億円)(約14兆5685億円、前年3631億リンギ=約14兆388億円から増加)、開発支出が830億リンギ(約3兆2091億円)(約3兆2091億円、前年810億リンギ=約3兆1318億円から増加)。教育・保健・国防の3省で予算全体の30.2%を占める。財政赤字はGDP比3.3%に縮小する見通しで、2026年の3.6%から改善する。マレーシアは独立70周年を迎える2027年に、世界33位の経済規模から30位入りを目指す。
2027年の政府歳入は3808億リンギ(約14兆7232億円)で前年比4.7%増を見込み、国営石油大手ペトロナス(マレーシアの国営石油・ガス会社)からの配当金は320億リンギ(約1兆2372億円)(約1兆2372億円、前年270億リンギ=約1兆439億円)を充てる。民間投資は7.1%、公共投資は6.8%の拡大を予測する。通貨リンギは2026年1~2月に対ドルで4.3%上昇した後、8月末時点では年初来0.9%高、対円では3.0%上昇した。マレーシア財務省は「財政規律と健全な統治、信頼できる制度の維持がこれらの成果実現に不可欠」と述べた。
背景
2027年予算は「MADANI予算」としては5回目となる。マレーシアでは第13次マレーシア計画(13MP)、新産業マスタープラン2030(NIMP2030)、国家半導体戦略(NSS)、国家エネルギー転換ロードマップ(NETR)など複数の国家戦略が並行して進む。財務省はMADANI経済枠組みを「国民生活水準の向上と国の潜在力を引き出す一貫した実行課題」と位置づけている。
日本企業への含意
製造業・サービス業が雇用の8割を占める構造が続く中、2030年までに外国人労働者比率を全体の10%以下に抑える方針は、人手を要する日系製造拠点の人員計画に影響する可能性がある。リンギ高基調が続けば、現地調達コストや対日輸出採算に変化が生じうる。半導体・エネルギー転換関連の国家戦略が進む中、公共投資6.8%増の動向は関連分野への投資判断の材料になる。
本記事の円換算は当日のレート(10000IDR=88.43円 / 1000VND=6.11円 / 1THB=4.70円 / 1PHP=2.51円 / 1MYR=38.66円 / 1SGD=123.38円 / 1USD=158.03円)によります。

