インドネシア、パーム油国内消費51.3%で輸出を初逆転
インドネシア・パーム油産業戦略研究所(IPOSS)は、2026年に国内のパーム油消費量が初めて輸出量を上回るとの予測を発表した。
IPOSSは2026年10月15日、粗パーム油(CPO)の国内消費量が2026年に初めて輸出量を上回るとの予測を公表した。『インドネシア・パーム油産業アウトルック2026年第4四半期』によると、2026年の国内消費は総需要の51.3%を占め、輸出向けの48.7%を上回る。全国生産量は前年比1.86%増の5240万トンを見込むが、国内消費量は同7.4%増の2710万トンと急増する一方、輸出量は同15.4%減の2576万トンにとどまる見通し。背景には2026年7月から導入されたバイオディーゼル混合義務B50の影響があり、国内のエネルギー需要増が輸出余力を圧迫している。
第4四半期(10-12月)の輸出量は490万トンと、前年同期比37.2%減少する見通し。アチェ州では2026年7月15-28日の期間、生鮮果房(TBS)価格が東部で1キログラム3718ルピア(約33円)、西部で3627ルピア(約32円)と高値圏にある。IPOSSのナナン・ヘンダルサ所長は、『問題はバイオディーゼルと輸出のどちらを選ぶかではなく、両者とも重要だ』と述べ、生産性向上なしにはエネルギー・輸出・産業資金のバランス維持が一層難しくなると指摘した。
背景
パーム油輸出はインドネシアの外貨獲得源であるとともに、バイオディーゼル普及や零細農家向け樹木更新事業『国民パーム油再植林(PSR)』を支える輸出課徴金(PE)の原資となってきた。2026年7月からのバイオディーゼル混合義務B50導入により国内向け需要が急増し、輸出に充てられる供給量が相対的に縮小する構造変化が生じている。
日本企業への含意
日本の食品・化粧品メーカーやバイオ燃料関連企業は、インドネシア産パーム油の調達競争が激化し、価格上昇や供給不安定化に直面する可能性がある。輸出向け供給が構造的に細る中、長期契約の見直しや東南アジア域内での調達先分散、生産性向上への投資協力など、安定調達策の検討が必要になる。
本記事の円換算は当日のレート(10000IDR=88.56円 / 1000VND=6.11円 / 1THB=4.71円 / 1PHP=2.52円 / 1MYR=38.82円 / 1SGD=123.46円 / 1USD=158.30円)によります。
出典
本記事は上記1社の報道にもとづきます。

