インドネシア、218.3兆ルピア債務完済 27年越しの危機処理に区切り
インドネシア政府は2026年8月、1997〜98年の通貨危機対応で発行したBLBI債券218.3兆ルピア(約1兆9140億円)をインドネシア中央銀行(インドネシアの中央銀行)へ完済したと発表した。
インドネシア政府は2026年9月22日、ジャカルタのイスタナ・ムルデカ(大統領府)で、1997〜98年アジア通貨危機時の銀行救済(BLBI)に伴い発行した債券の債務218.3兆ルピア(約1兆9140億円)を完済したと発表した。最後の支払いは2026年8月に行われた。支払いはインドネシア中央銀行に対して行われ、国家予算(APBN)を通じて段階的に返済されてきた。スアハシル・ナザラ財務相が発表に立ち会った。
ナザラ財務相は、218.3兆ルピアの債券債務について「支払いは完了し、すっかり清算した。これでプラボウォ・スビアント大統領政権下で、1997〜98年の危機対応債券発行という歴史の1ページを真に閉じることになる」と述べた。同相はまた、中央銀行が業務で剰余金を得た場合、一定の基準に基づき国庫へ繰り入れられ、税外収入として計上される仕組みを説明した。完済は債券債務の清算であり、政府はBLBIに関与した債務者・責任者に対する未回収債権の回収は今後も継続する方針を示した。
背景
BLBI債券は1997〜98年のアジア通貨危機時、経営難に陥った銀行の救済(BLBI)に伴う財政負担に対応するため発行された。これはインドネシア政府からインドネシア中央銀行への債務として計上され、国家予算を通じて段階的に返済が進められてきた。返済原資は中央銀行の剰余金に由来する税外収入が充てられている。
日本企業への含意
財政健全化の進展は、インドネシア国債やルピアの信用力評価にプラスに働く可能性があり、現地に進出する日本企業にとっては資金調達コストや為替の安定性という面で追い風になり得る。一方、BLBI関連の債務者・責任者への回収が継続する方針であることから、関連する取引先や金融機関との契約関係を持つ企業は、今後の回収動向や政府方針の変化を注視する必要がある。
本記事の円換算は当日のレート(10000IDR=87.68円 / 1000VND=6.07円 / 1THB=4.69円 / 1PHP=2.52円 / 1MYR=38.56円 / 1SGD=123.12円 / 1USD=157.38円)によります。
出典
本記事は上記1社の報道にもとづきます。

