インドネシア、2027年ニッケル生産枠削減へ 価格1.6万ドル割れ
インドネシア鉱物石炭エネルギー資源省は2027年の年間事業計画でニッケル生産枠を削減する方針を示し、供給過剰による価格下落の抑制を図ると発表した。
バリ・ラハダリア鉱業エネルギー資源調整相兼鉱物石炭エネルギー資源相は2026年11月2日、ジャカルタで開催されたMinerba Convex 2026で、同省が2027年の年間事業・予算計画(RKAB)でニッケル生産枠を削減する方針を明らかにした。背景には世界的なニッケル供給過剰による価格下落がある。同省鉱物石炭総局のトリ・ウィナルノ総局長は、削減を来年から実施すると述べたが、削減幅は未定とした。南スラウェシ州で操業するPT Vale Indonesia Tbk(ニッケル製錬大手)など生産者への影響が見込まれるが、対象企業や具体的な削減率は示されていない。
現在の世界ニッケル価格は1トン=1万6000米ドル(約253万円)を下回る水準まで下落している。バリ大臣は、供給過剰のまま増産を続ければ、価格下落時に特定国が安価な半製品を買い集めて備蓄し、価格上昇時に市場を左右する恐れがあると指摘し、需給管理の必要性を強調した。また、パーム油は25年で植え替えが必要だが毎年収穫できるのに対し、ニッケルは採掘すれば再生しない資源だとして慎重な管理を求めた。トリ総局長は削減時期を来年と明言したが、削減幅については「先ほど伝えたばかり」として数値は示さなかった。
背景
世界的なニッケル供給過剰が続き、価格が1トン1万6000米ドル(約253万円)を下回る水準まで下落している。インドネシア政府は需給を調整する手段として、毎年の鉱業事業計画であるRKABの生産枠を活用する方針を示した。
日本企業への含意
ニッケルを調達する日本の素材・バッテリーメーカーにとって、インドネシア産ニッケルの供給量が2027年以降縮小する可能性があり、調達価格や数量の見通しに影響が出る可能性がある。削減幅や対象企業が未定であるため、現地の製錬・採掘パートナーとの契約条件や長期調達計画を見直す必要が生じる可能性がある。
本記事の円換算は当日のレート(10000IDR=87.05円 / 1000VND=6.13円 / 1THB=4.68円 / 1PHP=2.49円 / 1MYR=38.79円 / 1SGD=123.46円 / 1USD=157.90円)によります。
出典
本記事は上記1社の報道にもとづきます。

