インドネシア、ハイブリッド車にも補助金検討 EV優遇を拡大
インドネシア工業省はEVに限定してきた補助金制度を、ハイブリッド車やプラグインハイブリッド、REEVにも広げる方針を示した。
インドネシア工業省は2026年10月27日、電気自動車(EV)向けに実施してきた補助金制度を、ハイブリッド車、プラグインハイブリッド車、レンジエクステンダーEV(REEV)にも拡大する案を示した。ムハマド・サルムジ工業相が工業相オフィスで明らかにした。補助金の具体的な規模や導入時期は未定で、業界からはEVと同額を求める声はないとしつつ、技術的な検討を続けるとした。トヨタ自動車の現地法人PT Toyota Motor Manufacturing Indonesia(TMMIN)のナンディ・ジュリヤント社長も、支援の形式について今後の協議が必要との認識を示した。
工業省によると、9月までの補助金付き燃料(BBM)消費量は1340万キロリットルで、前年同期比9.1%増加した。エネルギー補助金・補填の実績は376兆8000億ルピア(約3兆2717億円)に達し、2026年国家予算の計画額に対して84.3%を消化済みという。サルムジ工業相は「どの程度の補助金を提案するかは今後さらに明確にする。業界もEVと同額は求めていないが、何らかの補助金があることが重要で、規模は技術的に検討中だ」と述べた。これに対しINDEF Green Transition Initiative(環境政策を扱うシンクタンク)のアンドリー・サトリオ・ヌグロホ産業・運輸脱炭素部門責任者は、「燃料不足への対応が目的なら、補助金は燃料を全く使わない車両に向けるべきだ」とし、「ハイブリッド車は給油所で給油するが、EVはしない」「今日売れる電気自動車1台は、燃料の行列に並ばない車が1台増えることを意味する」と指摘した。
背景
インドネシアでは現在、中古車市場への需要シフトが進んでいる。政府はこれまでバッテリー式EV(BEV)に対して補助金を提供してきた。一部地域では燃料不足が発生しており、補助金付き燃料の消費は増加傾向が続いている。
日本企業への含意
日本の自動車メーカーにとって、インドネシアでのハイブリッド車・PHEV・REEVへの補助金拡大は、現地生産・販売戦略の見直し材料となる可能性がある。ただし補助金の規模や時期が未確定なため、投資判断は今後の制度詳細を見極める必要がある。燃料補助金の財政負担が続く中、政府の優先順位がEV一辺倒から多様な電動化技術へ広がる可能性があり、トヨタなどハイブリッド技術に強みを持つ日本メーカーには追い風となり得る。
本記事の円換算は当日のレート(10000IDR=86.83円 / 1000VND=6.07円 / 1THB=4.65円 / 1PHP=2.46円 / 1MYR=38.39円 / 1SGD=122.71円 / 1USD=156.86円)によります。
出典
本記事は上記1社の報道にもとづきます。

