タイ、9月の自動車輸入129%増 EV9割が中国製
タイ商務省は2026年9月の乗用車・トラック輸入額が前年比129.44%増の4億7583万ドル(約746億4000万円)に達し、うちEVが9割を占めたと発表した。
タイ商務省貿易政策戦略局(TPSO)のナンタポン・ジラルートポン局長は10月26日、2026年9月の乗用車・トラック輸入統計を発表した。輸入額は4億7583万ドルで前年比129.44%増となり、国別では中国が89.34%、シンガポールが7.54%、日本が2.06%を占めた。内訳をみると、電気自動車(EV)の輸入額は4億2101万ドル(約660億4078万円)で前年比138.19%増、輸入台数ベースでも中国製が98.74%を占めた。一方、内燃機関(ICE)車の輸入額は260万ドル(約4億784万円)で前年比81.58%減少し、こちらは日本製が96.89%を占めた。EVが乗用車・トラック輸入全体の約9割を占める構図となっている。
EV輸入は2026年4月から6カ月連続で拡大が続いている。8月のEV輸入額2億2690万ドル(約355億9216万円)に対し9月は4億2101万ドルとほぼ倍増した。ジラルートポン局長は、国内EV需要の増加と中国系EVブランドのタイ市場拡大が背景にあるとした上で、財務省が輸入EV完成車の物品税を2027年1月1日から最低30%に引き上げる案を閣議に提出中であることが報じられており、これが輸入の前倒しにつながった可能性があると述べた。
背景
タイでは財務省が輸入EV完成車の物品税率を2027年1月1日から最低30%に引き上げる案を閣議(ครม.)に提出し、審議が進められている段階にある。この増税観測が市場に広がる中で、9月の輸入統計が公表された。
日本企業への含意
日本の自動車メーカーにとって、タイ市場ではEVの中国製シェアが約99%に達し、ICE車では日本製が9割超を維持するという二極化が鮮明になっている。2027年1月の物品税引き上げが実施されれば中国製EVの価格優位が縮小する可能性があり、日系メーカーはEV投入のタイミングやタイ国内生産体制の見直しを検討する必要が出てくる。
本記事の円換算は当日のレート(10000IDR=86.83円 / 1000VND=6.07円 / 1THB=4.65円 / 1PHP=2.46円 / 1MYR=38.39円 / 1SGD=122.71円 / 1USD=156.86円)によります。
出典
本記事は上記1社の報道にもとづきます。

