インドネシア、対星天然ガス供給を日量31億BTU削減表明
インドネシアが2026年10月24日、シンガポール向け天然ガス輸出を日量31億BTU削減すると発表し、同国野党・労働者党はウォン首相による契約順守要求への支持を表明した。
インドネシア政府は2026年10月24日、シンガポールへの天然ガス輸出を日量31億英熱量単位(BBTUD)削減すると発表した。これを受け翌25日、シンガポール野党の労働者党は声明を出し、国際商業契約の順守、特に重要インフラに関わる契約の尊重は国家的に重要な問題だとして、ウォン首相が同国に契約履行を求めたことへの支持を表明した。供給はナトゥナ諸島やスマトラ島からのパイプラインを通じて行われている。
エネルギー市場庁(EMA)によると、実際の削減幅は18日間で日量17億BTUにとどまり、シンガポールの1日あたりガス需要の2%未満にすぎなかったとされる。労働者党は声明で「重要な公共インフラに関わる国際商業契約の尊重は国家的に重要な問題である」と述べた。また別件として、元インドネシア貿易相ムハマド・ルトフィ氏は、シンガポールの政府系ファンドGICとテマセクがMSCIに圧力をかけ、インドネシア株式市場の格付けを引き下げさせたと主張したが、両ファンドはこれを「全くの事実無根」と反論している。
背景
シンガポール国会では2023年、インドネシアのガス田における埋蔵量の枯渇を理由に、同国からのパイプライン天然ガス供給が今後減少する見通しであると説明されていた。これに先立つ2022年には、アルジュニードGRC選出のジェラルド・ジアム議員やセンカンGRC選出のルイ・チュア議員が、ガス供給の計画外停止や契約条件・満了時期について国会で質問し、当時の貿易産業相ガン・キムヨン氏が答弁していた。
日本企業への含意
東南アジアでエネルギーを現地契約に依存する日本企業にとって、供給国の政策変更が契約履行に影響しうることを示す事例といえる。発電・製造拠点を持つ企業は、ガスなど基礎資源の調達契約における条項や代替供給先の確保状況を改めて点検する必要が生じる可能性がある。また政府系ファンドを巡る外交上の摩擦が商業契約に波及するリスクも念頭に置く必要がある。
本記事の円換算は当日のレート(10000IDR=86.81円 / 1000VND=6.08円 / 1THB=4.65円 / 1PHP=2.47円 / 1MYR=38.41円 / 1SGD=122.71円 / 1USD=156.84円)によります。
出典
本記事は上記1社の報道にもとづきます。

