インドネシア、シンガポール向けガス輸出31BBTUD削減
インドネシア政府は2026年10月24日、ナツナとスマトラからシンガポールへの天然ガス輸出をそれぞれ15BBTUD、16BBTUD削減すると発表し、即日実施した。
インドネシアのSKK Migas(石油・ガス事業を監督する政府機関)は2026年10月24日、シンガポール向け天然ガス輸出の削減を発表し、即日実施した。削減量はナツナ(南シナ海に位置するインドネシアのガス田地域)からが1日あたり15BBTUD、スマトラ島からが16BBTUDで、合計31BBTUDに達する。SKK Migasのジョコ・シスワント長官は「明日(24日)からシンガポールへのガス輸出を削減する。ナツナから15BBTUD、スマトラから16BBTUDだ」と述べた。対象はシンガポール向けのみで、他国への輸出には影響しないとしている。
ジョコ長官は「パイプラインはシンガポールのみにつながっているため、他の国への影響はない」と説明した。バーリ・ラハダリアESDM(エネルギー鉱物資源)相兼ハイライゼーション・エネルギー調整相は、プラボウォ・スビアント大統領が示した『サバイバルモード』の方針を各省庁が実務に落とし込む必要があると述べ、国内需要を優先する姿勢を強調した。同相はさらに「近隣国向けのガス輸出契約を延長しない可能性もある。国内の需要を先に満たさなければならない」と述べた。
背景
今回の措置は、プラボウォ大統領が示した『サバイバルモード』の方針を受けたもの。バーリ・エネルギー相は事前に、近隣国向け天然ガス輸出の停止という選択肢を示していた。大統領の方針を各省庁が具体的な施策として実行することが求められているという。
日本企業への含意
日本企業にとって、インドネシアが国内エネルギー需要を優先する姿勢を強めている点は、東南アジアでのエネルギー調達計画を見直す契機となる可能性がある。特にシンガポールを経由してインドネシア産ガスに依存する事業者は、供給の安定性や価格動向を注視する必要がある。インドネシアが近隣国向け輸出契約の見直しを示唆している以上、同国との新規ガス調達交渉では国内優先政策の継続性を前提に条件を詰める必要がある。
本記事の円換算は当日のレート(10000IDR=86.82円 / 1000VND=6.08円 / 1THB=4.65円 / 1PHP=2.47円 / 1MYR=38.40円 / 1SGD=122.70円 / 1USD=156.84円)によります。

