タイ公取委、配車・配送アプリの手数料規制案を公開ヒアリング
タイ貿易競争委員会(TCCT)は配車・配送プラットフォームの手数料構造を規制する通知案について、2026年10月21日から公開ヒアリングを開始した。
タイ貿易競争委員会(TCCT、不公正な取引を監視するタイの政府機関)は、配車サービスやフードデリバリー、荷物配送を提供するデジタルプラットフォーム事業者に対し、合理的な手数料構造の設定と手数料算定方法の透明な開示を求める通知案について、2026年10月21日から11月23日まで公開ヒアリングを実施すると発表した。意見集約後、12月4日ごろに最終通知が公表され、12月18日ごろに王立公報で告示される見通し。
TCCTによると、2026年1月1日から10月7日時点でデジタルプラットフォーム関連の苦情は37件寄せられた。内訳はEコマース事業に関するもの(不公正な手数料構造、配送制限、市場支配の濫用など)が25件、配車サービスに関するもの(市場支配の濫用、強制的なバッチ配車システム、プロモーション参加の強制など)が12件。配車関連12件のうち4件は審査の上却下、8件は検討中。デジタルプラットフォーム全体でも4件が審査・却下、1件が却下、20件が検討中となっている。TCCT委員長のスダラット・ユーハイダヌーニャ氏は、通知案が一律の手数料水準を定めるものではなく、価格設定自体は事業者の裁量に委ねられると説明し、配車プラットフォーム向けの公正取引に関する行動規範の導入も検討していると述べた。委員のワラーラワン・チラーラットグン氏は、市場で支配的な地位にあるプラットフォームが手数料を引き上げる場合、規制当局と影響を受ける利用者の双方に事前通知する義務を課す内容だと説明した。
背景
TCCTは少なくとも2026年1月以降、デジタルプラットフォームに関する苦情を継続的に受け付けてきた。苦情内容は不公正な手数料構造、市場支配的地位の濫用、プロモーション参加の強制、配送手段の制限など多岐にわたり、TCCTはこれを踏まえて配車プラットフォーム向けの法的枠組みと行動規範の整備を進めている。
日本企業への含意
タイで配車・フードデリバリー・荷物配送サービスを展開する日本企業やその出資先は、手数料算定方法の開示体制や、市場で支配的と判断された場合の値上げ事前通知の手続きを整える必要が出てくる可能性がある。現地パートナーと組んで事業展開する日本企業は、最終通知の内容と12月の王立公報告示を注視し、契約・料金体系の見直しに備える必要がある。
本記事の円換算は当日のレート(10000IDR=87.92円 / 1000VND=6.12円 / 1THB=4.70円 / 1PHP=2.51円 / 1MYR=38.74円 / 1SGD=123.78円 / 1USD=158.23円)によります。
出典
本記事は上記1社の報道にもとづきます。

