フィリピン、9月国際収支31.4億ドルの赤字に
フィリピン中央銀行(BSP)は10月19日、9月の国際収支(BoP)が31億4400万ドル(約4964億4718万円)の赤字になったと発表した。3カ月連続の赤字となる。
フィリピン中央銀行(BSP)は10月19日、9月の国際収支(BoP)が31億4400万ドル(約4964億4718万円)の赤字になったと発表した。8月の5億9600万ドル(約941億1022万円)の赤字から赤字幅が拡大し、3カ月連続の赤字となった。単月の赤字額としては2025年1月の40億7800万ドル(約6439億2863万円)に次ぐ規模で、前年同月(2025年9月)は8200万ドル(約129億4805万円)の黒字だった。1〜9月の累計では90億8700万ドル(約1兆4349億円)の赤字となり、前年同期の53億1500万ドル(約8392億5470万円)から赤字幅が大きく拡大した。
BSPは2026年通年の国際収支赤字見通しを92億ドル(約1兆4527億円)(約1兆4527億円、GDP比1.8%)とし、従来の107億ドル(約1兆6896億円)(約1兆6896億円、GDP比2.1%)から下方修正した。総合外貨準備高(GIR)は9月時点で994億9400万ドル(約15兆7104億円)に改定され、前年同月比8.78%減、前月比5.1%減と3月から7カ月連続で前年を下回った。ペソは9月に初めて1ドル=62ペソ(約156円)を突破し、14日には62.86ペソ(約158円)まで下落した。アスンシオン氏(ユニオンバンク・オブ・ザ・フィリピンズのチーフエコノミスト)は貿易赤字拡大や債務返済負担増が要因と述べ、ロセス氏(SMインベストメンツのグループエコノミスト)はドル流入の強化が今後の課題だと指摘した。
背景
フィリピンの国際収支は3カ月連続の赤字となっている。GIRは中東情勢の緊迫化が本格化した3月以降、7カ月連続で前年を下回る水準が続く。ペソは9月に初めて1ドル(約158円)=62ペソ(約156円)の節目を突破するなど下落圧力が強まった。2025年通年の国際収支赤字は57億ドル(約9000億4737万円)(約9000億4737万円、GDP比1.2%)だった。
日本企業への含意
フィリピン進出の日本企業にとって、ペソ下落は輸入原材料コストの上昇や現地通貨建て債務の返済負担増につながる可能性がある。国際収支の赤字拡大が続けば為替変動リスクがさらに高まるため、調達・決済通貨の見直しやヘッジ手段の活用が必要になる。GIRは依然として輸入6.2カ月分をカバーする水準にあり急激な通貨危機のリスクは低いとみられるが、資本流出動向の注視が求められる。
本記事の円換算は当日のレート(10000IDR=87.68円 / 1000VND=6.10円 / 1THB=4.73円 / 1PHP=2.51円 / 1MYR=38.71円 / 1SGD=123.43円 / 1USD=157.90円)によります。

