タイ、OECD加盟目標2028年 事務総長『本気度』を評価
タイ国家経済社会開発委員会は、OECD事務総長が加盟への本気度と意欲を評価したと発表し、2028年までの加盟実現を目指す方針を示した。
タイ国家経済社会開発委員会(NESDC、สภาพัฒน์)は、OECD(経済協力開発機構)のマティアス・コーマン事務総長との会談を受け、タイの加盟プロセスに前向きな兆しがあると発表した。会談は2026年10月16日、バンコクのシリキット国立会議場で行われた。タイは2025年末にOECD加盟の第一段階となる「初期覚書(Initial Memorandum)」を提出済みで、政府は2028年までの正式加盟を目標に掲げている。コーマン事務総長は次回、2026年11月23〜24日にタイを訪問する予定という。
コーマン事務総長は会談で「タイは加盟に対して真剣かつ強くコミットしている」と述べ、タイの取り組み姿勢を評価した。NESDCは、タイの生産性の年平均成長率が2010〜2015年の4.8%から2015〜2023年には2.1%に低下したとのデータを示し、OECD基準に沿った構造改革の必要性を説明材料とした。タイとOECDの協力関係は10年以上に及び、2014年開始の「OECD東南アジア地域プログラム」、2018年開始の「OECDタイ国別プログラム」を通じ、タイの各種制度改革を後押ししてきた。
背景
タイは2014年の「OECD東南アジア地域プログラム」、2018年の「OECDタイ国別プログラム」を通じて10年以上にわたりOECDと協力関係を築いてきた。これらのプログラムはタイの政策・制度改革を支援する枠組みとして機能しており、2025年末の初期覚書提出は、こうした長期的な協力の延長線上に位置づけられる。
日本企業への含意
OECD加盟が実現すれば、タイは会計基準・競争政策・環境規制などでOECD基準への準拠を進めることになり、タイに進出する日本企業にとっては規制環境の予見可能性が高まる可能性がある。一方で生産性向上を促す構造改革が同時に進む見込みであり、現地法人の労務管理や調達基準の見直しが必要になる場面も出てくる。2028年の目標時期を見据え、タイ事業の制度変更動向を継続的に注視することが求められる。
本記事の円換算は当日のレート(10000IDR=87.83円 / 1000VND=6.11円 / 1THB=4.73円 / 1PHP=2.51円 / 1MYR=38.71円 / 1SGD=123.46円 / 1USD=158.00円)によります。
出典
本記事は上記1社の報道にもとづきます。

