10月25日(日) 現地報道と公的統計から、日本のビジネスパーソンに有益な情報をピックアップしています
東南アジアのビジネスニュースを日本語で

タイ東部洪水、エビ養殖被害220億バーツに

タイ東部5県の洪水でエビ養殖業者18,774人が被災し、タイ漁業局は被害額を175.03億バーツ(約824億9167万円)と評価した。

タイ東部のチャチューンサオ、プラチュワップキーリーカン、チョンブリー、ラヨーン、サムットプラーカーンの5県で洪水によるエビ養殖被害が発生した。東部タイエビ養殖業協会会長ソムプラソン・ネットティップ氏らは予備被害評価を発表し、被害額は165億〜220億バーツ(約777億6453万円〜1036億8604万円)と算出した。タイ漁業局(DOF)副局長マノップ・ヌンスーン氏は10月14日時点の公式評価額を175.03億バーツ(約824億9167万円)と発表した。被災農家は18,774人、被害面積は140,092ライに上る。東部地域はタイ全国のエビ養殖面積の20%を占める主要産地である。

救済基金の残高は5.6146億バーツ(約26億4616万円)。補償率はブラックタイガーエビ・海エビ・貝類養殖が1ライあたり12,350バーツ(約6万円)(約6万円、上限5ライ)、土池での魚類等養殖が1ライあたり4,890バーツ(約2万円)(約2万円、上限5ライ)、ケージやセメント池での養殖が1平方メートルあたり390バーツ(約1,838円)(約1,838円、上限80平方メートル)。補償対象は被災前に漁業局へ登録し緊急救済区域に指定された農家に限る。業界団体は支給までの期間を15〜30日に短縮するよう求め、規定上の救済完了期限は90日とされる。タイ水産養殖連盟会長バンルン・ニサパワニット氏らは政府に救済制度の改善を要請した。ネットティップ氏は、今回の危機は生産チェーン全体を結ぶ構造的な危機だと述べた。

背景

タイのエビ養殖業は2011年のEMS(早期死亡症候群)発生以降、白斑病や赤白病などの疾病問題が続き、年間生産量は60万トンから25万トンへ減少した。さらに2026年6月1日からマレーシアがブラックタイガーエビなど5種のタイ産エビの輸入を禁止し、輸入量は6月に前年比81%減、7月に40%減、8月に22%減となった。南部は過去の洪水から回復途上にあり、中部は北部からの流水によるリスクに直面している。

日本企業への含意

日本の水産商社や食品メーカーにとって、タイ産エビの供給減少は調達価格の上昇や代替調達先の検討を迫る可能性がある。東部5県は全国養殖面積の20%を占める主要産地であり、洪水とマレーシア禁輸が重なったことで短期的な供給不安が強まる可能性がある。タイからの輸入に依存する企業は、他の産地への分散調達や、現地の救済制度・復旧状況を注視する必要がある。

PRVRIAcademy 東南アジアの現地スタッフに、日本トップ企業の研修を。英語・オンラインライブ、次回2027年1月12日開講

本記事の円換算は当日のレート(10000IDR=88.08円 / 1000VND=6.11円 / 1THB=4.71円 / 1PHP=2.51円 / 1MYR=38.71円 / 1SGD=123.23円 / 1USD=158.08円)によります。

出典

本記事は上記1社の報道にもとづきます。

メールで受け取る

1週間の東南アジアのビジネスニュースを、月曜の朝に1通にまとめて送ります。